Word 2003のメニューは人によって違う?
Word 2003のドロップダウンメニューには、[ファイル][編集]などのメニューが並んでいます。もちろん、クリックすればメニューが開くのですが、その中身が人によって違っていることは、ご存じでしたか。以下は、[挿入]メニューを開いたところですが、左と右でコマンドの数が異なっています。Word 2003で[挿入]メニューを開いたところ。左と右でメニューの内容が異なっている |
じつは、Word 2003のメニューには、「よく利用するコマンドを優先的に表示する」という特徴があります。人によってコマンドの使い方は異なるため、結果的に、人によって表示されるコマンドに違いが生じるというわけです。
ただし、この機能の評判は、(私が知っている範囲では)あまり芳しくありません。同じWordなのに、パソコンによってメニューが違っていたら使いづらいでしょう。また、Wordの解説本と自分のWordのメニューが異なっていたら、せっかく購入した解説本もムダになりかねません。
Word 2003のメニューは二段構え?
もう1つ、Word 2003のメニューで注意したいのは、メニューの表示方法が2段構えになっているということです。具体的には、まず使用頻度の高いコマンドが表示され、ちょっと待つと残りのコマンドが表示される仕様になっているのです。[挿入]メニューを例にすると、次のようになります。1.メインメニューをクリックします。ここでは、[挿入]メニューをクリックしてみました。メニューは開きますが、すべてのコマンドは表示されていません。
メインメニューをクリックします。ここでは、[挿入]メニューをクリックしてみました。メニューは開きますが、すべてのコマンドは表示されていません |
2.数秒(3~4秒)たつと、すべてのコマンドが表示されます。メニューの左端を見ると、ブルーの薄い箇所と濃い箇所があります。濃いブルーのコマンドが、先ほどまで隠れていたコマンドです。
数秒(3~4秒)たつと、すべてのコマンドが表示されます。メニューの左端を見ると、ブルーの薄い箇所と濃い箇所があります。濃いブルーのコマンドが、先ほどまで隠れていたコマンドです |
なお、メニューを開いたまま少し待つのが面倒なら、メニュー下端のボタンをクリックすることで、すぐにすべてのコマンドを表示することも可能です。
メニューを開いたまま少し待つのも面倒なときは、メニュー下端のボタンをクリックすると、すぐにすべてのコマンドが表示されます。 |
この仕組みは、前述の「よく利用するコマンドを優先的に表示する」仕組みとセットになっています。つまり、まずは使用頻度の高いコマンドだけを先に表示して、そのあとで残りのコマンドを表示しよう、というわけです。ただし、こちらの評判もいまひとつです。「二段構えになんてしないで、最初からぜんぶ表示すればいいじゃない?」という意見が、どうも多数派のようです。
いずれも、増えすぎたコマンドを整理して、使いやすくしたいというマイクロソフト開発陣の意図だったはずですが……。ソフトウェアのユーザーインターフェイス設計は本当に難しいものだな、と思います。
まあ、その話は置いておいて、さっそくすべてのコマンドが最初から表示されるようにする設定を紹介しましょう。
>最初からすべてのコマンドが表示されるようにする