キャリアプラン/自己分析の方法

キャリアと価値観を振り返る(3ページ目)

キャリアプランを行うための1番目の手順である「バリューとキャリアの棚卸しについてご説明します。キャリアのみならず、自分の価値観を知ることは長い眼で見て重要なことです。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


バリューの棚卸し、生い立ち・出会い・出来事を振り返る

IBMの社是「THINK(考えよ!)」は行動規範であり、世界中の全社員に共有されている
現在のバリュー(理念や価値観)を形成する影響因として、生い立ちがあります。どんな環境で育ったかは無視できない要素でしょう。親との関係、兄弟との関係、生まれ育った生活環境等です。両親からの教え、祖父母からの教えを行動規範としている人は多いものです。逆に、思春期などの多感な時期に家庭内に問題があると、情緒不安定になり問題が起こる場合があります。

人との出会いも新しい価値観を醸成するのに重要です。幼少期、小・中・高、大学、社会人と、その時々で印象深い人を思い出してみましょう。その人のどんな言葉が印象的でしたか? 学校の担任の先生、部活動の監督やコーチ、大学のゼミの担当教授、社会人になって初めての上司・上長、尊敬できる先輩……色々な出会いが人生にはあります。

ガイドの場合、恩師や上司のなかで今でもお付き合いがあるのは、基本的に厳しい方々ばかりです。何が自分のDNAになっているかといえば、生き方そのものです。技術論よりも人生論です。理念形成は技ではなくて心です。

出来事も然りです。これにより、今までの環境が変わることを意味します。例えば、留学をみてみましょう。文化が違うと、これまでの生活習慣を変えなければ適応できません。ガイドはアメリカに留学した経験がありますが、コミュニケーションの方法が違います。以心伝心は通用しません。きちんと言葉で主張できなければ生きていけないという体験をしました。留学は個が自立する上で非常に有効な方法論であると考えています。

会社では、突然の人事異動や転勤など、仕事や生活の環境が変わること多々あります。これは予期せぬ出来事であり、キャリア上の節目と言われるものです。

読書からも新しい価値観を醸成することはできます。間接的な体験ですが、出会いとも出来事とも考えられるでしょう。

このような人との出会いや出来事は価値観を形成する上で重要なものです。キャリアを考える上での軸となる部分なので、疎かにせずきちんと棚卸しされることをお薦めします。
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