キャリアプラン/自己分析の方法

キャリアビジョンを描く自己分析の方法(2ページ目)

キャリアプランの2番目の手順である、現在の自分の「強み」や「弱み」を知るために、「自己分析(アセスメント)の効果的な使い方」を中心にご説明します。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


他者評価と自己評価の違い

アセスメントの評価方法には大きく2つあります。他者評価と自己評価です。日常的には、他者からの率直なコメントやアドバイスは的を得ていることが多いものです。

大学のゼミなどで学生を見ていると、どんな仕事やどんな会社が向くのか? など、一方的な思いが強く、自己評価がずれていることが多々あります。友人などから、「おまえ、大企業よりもベンチャーが向いているよ」という言葉が何人からもあった場合、素直に聞き入れた方がよいと思います。

軌道修正する必要があれば、軌道修正する勇気が必要です。さらに、親や配偶者からのアドバイスは真理と考えてよいでしょう。一番長くあなたを見てきているのだから、最も的確なアドバイスをする可能性が高いということです。

自己評価をする上での参考データとして、アセスメントツールがあります。性格特性、パーソナリティー診断、能力測定、志向性診断など、色々なテストがありますので、目的に応じてアセスメントを選択すればよいでしょう。

自己分析(アセスメント)ツールの活用方法

あなたはプロのビジネスパーソンとして、自分自身の力量をきちんと把握できていますか?
実際、アセスメントツールは自己分析用なので、転職活動をする際に受検するといいかと思います。良い結果であれば、履歴書や職務経歴書と一緒にデータとして添付してもよいでしょう。ただし、測定テストデータがTOEICのようにディファクトスタンダード(一般的に認知されている実質的な標準)になっているものがよいでしょう。その他の節目として、昇進時や新プロジェクトに任命された際など、何らかの節目に受検されることをお薦めいたします。

アセスメントテストでは現在ではディファクトスタンダードはなく、著名なものであれば利用できるでしょう。もちろん、悪い結果であれば提出する必要はありません。

特に転職を視野に入れない人でも、自分の強みと弱みを客観化して能力開発の指針とすることができます。能力測定ツール等で信頼できるツールがあれば、定点観測することをお薦めします。

能力の棚卸しであれば、弱いスキルは平均値まで上げることが必要です。そのためにいつまでに何をすればよいかというアクションプランを策定し、実行に移すことが求められます。平均以上のものは継続して能力開発して、卓越したレベルまで持ち上げることです。どこでも通用するビジネスリーダーを目指すのであれば、強いものは突出させ、弱いものは平均まで持ち上げることは必要条件でしょう。

自己の成長を実感するために、経年で同じテストを受験することは効果的です。キャリア開発の前提はスキル開発です。10年後のイメージを明確化して、5年後、3年後というように前倒しで理想像に近づくための戦略策定とその実行を行えば、最終的なゴールに辿り着くことができるでしょう。
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