●顔の見えにくい組織だからこそ、きめ細かな対応を
―お祝い電報のオンライン販売「文亭プロジェクト」の特徴はどんな点ですか?技術、感性ともにかなりのレベルのクリエーターが揃っていますので、作品の完成度の高さはほかにひけをとらないと自負しています。
紙粘土細工を使った立体イラスト、動物キャラクターをエアーブラシと3DCGで処理した絵、デジタル撮影・画像処理にこだわったポートレイトなど、どれも個性的な顔ぶればかり。繊細なタッチのものや、ポップなものなど、バリエーションもいろいろ。立体に組み立てられるペーパークラフト作品もあります。これまでの祝電にはない、アート感覚あふれる電報に仕上がります。
―このほか、競合他社との違いはありますか?
ポイントはいくつかあります。第1は文字。色や大きさなど、作品に合わせて変えるシステムをとっています。第2に、料金は台紙ごとに定めており、文字数に左右されません。
さらにメッセージを書き込む際は、「忌み言葉チェック機能」でお祝い事にそぐわない言葉をチェックできます。また、完成した状態をプレビュー画面で確認することも。メッセージの位置や文字の色、大きさ、改行位置なども見られるうえ、修正もOK。そうそう、抽選のプレゼント企画もあり、送り手もわくわく感が味わえるのも「売り」ですね。
―壁にぶつかることは?
SOHOネットワークなので、やりとりはメールが中心です。そのため、ちょっとした言葉の行き違いから誤解が生じることはありました。危うくケンカに発展しそうになったことも・・・。顔の見えにくい組織だからこそ、きめ細かな対応を心がけなくてはと自戒しています。
また、サラリーマンとくらべ仕事の進め方などの点で違いを感じたことは多々あります。彼らの身になって考えるようにしたいですね。そんな観点から、台紙に使う紙にもこだわりました。仕上がりの色合いにブレが生じないよう、配慮しているつもりです。
―最後に今後の展望をお聞かせください
海外のクリエーターやプロダクションと提携し、互いの作品を売買したいと考えています。日本人の感性のすばらしさを世界に広く理解してもらえたらいいですね。また、互いに刺激を与えあうことで、さらに才能を開花させるクリエーターも現れるのではないでしょうか。
ひとりひとりが自立し、そのうえで互いに支えあう――それがクリエーターズボックスです。会社という枠にとらわれず、柔軟かつ自律的に活動していきたいですね。
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