フリーランスの独立マニュアル |
【 開業準備1:営業ツールを作る 】 |
▼連載のバックナンバー:
【連載】フリーランスの独立マニュアル 目次へ
【1】自分を売り込む、営業ツールを作ろう!
さあ、独立開業へ向けて、仕事をスタートさせるための具体的な準備の開始です。開業後は、本業に専念できるように、事前に、営業ツールや業務ツールを作成して業務体制を整えておきましょう!
自分を売込む営業ツール
お客様のニーズにしっかり応えられる「能力」や「技術」を持っていることが、独立の大前提です。しかし、その能力や技術力を、お客様にしっかりと伝えられなければ、仕事には結びつきません。そのために行うのが、営業活動です。営業ツールは、この営業活動を効果的・効率的に行うためのものです。なぜならば、名刺交換をして、一生懸命自分をアピールできたとしても、相手の記憶はその場限り。相当にインパクトを与えない限り、覚えていてもらう事は、容易ではありません。さらに、初対面で、自己アピールする時間は限られています。自分がどんなスキルを持っているのか、どんな実績があるのか、そして、“どんな仕事を頼めるのか”、具体的に分かるモノを資料として手渡せるようにしておきましょう。
営業ツールには、名刺、業務案内、職務経歴書(実績)などがあります。業務案内をしっかりと作成しておけば、それ自体が立派な営業マンの役目を果たしてくれます。
■営業用の名刺
名刺は一番多く配り、一番保有率が高い営業ツールです。印象に残るような工夫も大事です。 |
名刺を受け取る側からすると、「顔写真」が入っていることも有効です。顔と名前が一致すると、それだけ印象は強まります。顔のイラストを入れるのも良い方法です。
また、情報スペースも、名刺の両面だけに限りません。2つ折り、3つ折りとスペースを増やしていけば、名刺サイズでも立派なミニパンフレットが出来上がります。市販の名刺用マルチカード(2つ折り、3つ折りタイプ)で、簡単に手作りできます。
【参照サイト】
・「3つ折り名刺」で表現力アップ!
■業務案内&料金表
仕事内容が具体的に説明されている「業務案内」が作成できれば完璧です。名刺と共に営業先の担当者へ渡せば、“貴方へどんな仕事を発注できるのか”を明確に相手へ伝えることができます。また、仕事先を紹介してもらう時にも、ツールがあると便利です。
業務案内は、営業活動の必需品です。 |
受注型の仕事は、仕事内容をなかなか標準化(商品化)しにくいので、料金体系を作ることは難しい作業だと思います。しかし、いつも発注先の予算で仕事の値段が決定されるのはおかしなことです。ですから、“料金なんて、ケースバイケースだから、決められない!”と言わずに、基本料金あるいはサンプル料金(例表示)を原価計算しながら設定してみてください。そして、料金表には“受注時には仕事内容に応じて見積りいたします。”と付記しておけばOKです。
お金の話や交渉は、誰も苦手です。しかし、料金設定を明確にしておけば、“こういう金額になっています”と、提示しやすくなります。勿論、そのまま値段が決定する程甘くはありません。当然、値引き交渉となります。その際にも、何をやるといくら、という「基準」があることが重要になります。注意点は、安易に安くしすぎないことです。十分に検討して、料金を決めましょう。
■職務経歴書(実績)
現在の実力の裏づけとなるのが、“過去の実績”です。これまでやった仕事内容を項目別に整理して、時系列に並べ、「職務経歴書」を作成しておきましょう。制作物があれば写真に取り、仕事内容をできるだけビジュアル的に見せられると効果的です。
「職務経歴書」は、A4サイズ1~2枚程度にまとめた履歴書形式のものと、(仕事が視覚的に見せられるものであれば)写真やイメージで訴求する作品集タイプと、2パターンあるとよいと思います。実務経験が少ない方は、自主制作した作品でもOKです。掲載しておきましょう。
次ページへ続きます>>