アウトプット志向学習法で超効率化!
「アウトプット学習法」について、もう少しご説明します。この学習法をマスターすることが、効率アップのポイントになります。■超効率学習のための2ステップ
1.定評ある概説書を1冊斜め読み。学習領域の全体像をインプット。
2.アウトプットを定義してから、必要な部分を学習する。
つまり、何か学習する際には、ザッと目を通して学習領域を把握したら、すぐ仕事でのアウトプット、例えば、企画書や提案書などの作成作業に移行して、仕事を遂行するために必要になったところを重点的にインプットしていくという学習法です。
世の中には、ビジネススキルの概説書やノウハウ本が溢れかえっています。しかし、それらの本を読み、学習したことでビジネススキルが身についたという話は聞いたことがありません。しかも、インプット先行の学習には、「手段の目的化の罠」というのがあります。学習すること、テキストを読みこなすこと自体が、目的化してしまうのです。
アウトプット学習法は、仕事に直結させることがポイントです。そう言われても、なかなかアウトプットする機会や案件が無い、というご意見をいただくことがありますので、私が自分に課してきた作戦をいくつかご紹介します。
■アウトプット志向学習環境を作る7つの方法
1.とりあえず手を上げる作戦:自分磨きになりそうな機会があれば参加してみる。
2.プラスα作戦:時間がある時は、プラスαのアウトプットを現在の仕事に付加する。
3.他人の仕事もやる作戦:担当外の仕事でも抱えられる範囲は積極的にやる。
4.勝手作戦:問題意識を感じた分野についてアウトプットを作り、提案する。
(▼今の仕事でアウトプット機会に恵まれない場合は…)
5.転職作戦:リスクが大きいため、安易にオススメはしません。
6.会社と交渉作戦:会社と交渉して、自分のやりたいことをやらせてもらう。転職前にはトライ。
7.二足の草鞋作戦:個人の多角化戦略。本業を手抜きしないことが条件。
自分を成長させるには、待っていてはダメです。場や機会も、自分で作り出すこと。普段から力を養っておいてこそ、チャンスを与えられたときに、期待通り、またそれ以上の成果を出せるというものです。
30分で分かるMBA!
「アウトプット学習法」を使って、経済学の基礎知識をインプットしてしまおう、という試みを著書「30歳からの成長戦略」」の中で行っています。是非、参照して下さい。“30分で理解できるMBA”という章です。MBAコースの5つの学習領域を、各テーマ6分で理解してもらえるよう工夫してあります。MBAを取得することはオススメしませんが、そこで学ぶ基礎知識は必要です。こうした経営学の基本を理解しておかないと、実務で必要とされる経営技術について理解ができないからです。
学習方法は、6分で分かる各テーマのキー・メッセージを読んでいただいた後、即座に各講義の末尾で紹介している、定評のあるテキスト本に目を通していただくというものです。以下に、その参考書をご紹介しておきます。
■MBAの5つの学習領域と参考書
1.ロジカル・シンキング(論理的思考法) | 「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」バーバラ・ミント著(ダイヤモンド社) 「40歳からの仕事術」山本真司著(新潮新書) |
2.インベストメント(投資理論) | 「コーポレートファイナンス」リチャード・ブリーリ著(日経BP社) 「会社を変える戦略」山本真司著(講談社現代新書) |
3.ファイナンス(財務理論) | |
4.マーケティング | 「マーケティング原理」フィリップ・コトラー著(ダイヤモンド社) ※本書にこだわらず、マーケティングの権威であるフィリップ・コトラーの著書を1冊読んで下さい。 |
5.コーポレート・ストラテジー(企業戦略) | 「競争の戦略」M.E.ポーター著(ダイヤモンド社) 「会社を変える戦略」山本真司著(講談社現代新書) |