![](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/9/7/0/8/7/040116A1.gif)
フリーランスが、個人事業として“1人1企業”なら、「職人」という職種は、1人で最終製品を造り上げる“1人1メーカー”です。
大量生産・大量消費の一方で、伝統や職人気質に守られてきた匠の世界は、究極のオンリ-ワン(自己ブランド化)、そこには職業の原点と新たな価値観があるように思います。
今回は、バイオリン職人の道を選び、その修行に励む古川皓一さんに取材・ご協力をいただき、現代のバイオリン職人の世界をご紹介します。
プロフィール
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・liuteria di koichi furukawa
バイオリン作りの本場はイタリア!
普通の楽器は、100年たてば壊れて使えなくなってしまう。しかし、バイオリンは古くなればなるほど木が乾燥して、益々よい音色を出すそうです。名器と称される「ストラディヴァリ」(名工、アントニオ・ストラディヴァリ作の楽器のこと)は、あまりにも有名ですが、それら優れた職人の手によって製作された楽器は、著名な奏者の手を経て、なんと200年、300年と弾き継がれて今に至っているそうです。バイオリン作りの本場はイタリア。北イタリアにあるクレモナは、アマティ、ストラディヴァリ、グァルネリと、名器を生み出す職人を次々に輩出して、バイオリン製作のメッカと呼ばれています。
---イタリアの工房での修行はどうでしたか?
![ジェノバ](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/9/7/0/8/7/040116A3.jpg)
イタリアには、日本のような大きな楽器店や楽器商がありません。今も、師匠となるマエストロと弟子が1~3人ぐらいの工房が主となっています。親の家業を継ぐことも多いようで、代々一家で製作している工房もあります。
日本だと、お客さんと職人の間に楽器商が入ることが多いのですが、向こうでは、音楽家や演奏家との距離がもっと近いように感じました。演奏家が工房に訪れて、直接マエストロと話し合いながら調整したり、アドバイスしながら製作をしています。
![クレモナ](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/9/7/0/8/7/040116A4.jpg)
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