前回、好評だったガイド記事「会社を辞めずに起業しよう」。今回より、会社を辞めない起業方法についてシリーズで詳しくご紹介してゆきます!
独立・起業を夢見るものの、時代の厳しさに二の足を踏んでいる――こんな人は少なくないのでは。いきなり会社を辞めるのは、あまりに危険が大きすぎます。資金調達も簡単にはゆきません。「とはいえ、このまま大人しくサラリーマンを続けるのは虚しい」と考えているあなたに、ぜひ勧めたい起業スタイルがあります。会社を辞めずに、ビジネスを起こす「週末起業」です。
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●ローリスク、ローコストで始められる「週末起業」
なにも多額の資金を用意する必要はありません。週末の空いた時間を活用して商売を始めればよいのです。必要なのは、知恵と工夫、行動力、それに起業スピリット。本格的に独立するとなるとリスクとコストを伴いますが、週末起業はあくまでローリスク、ローコストですみます。まずは等身大のビジネスから始めましょう。いわゆる「副業」と違うのは、誰からも雇われない点。他人から貰う給与はいつ途絶えるかわかりません。これに対し、自分でビジネスを持てば、すべては自らの力量次第。頑張れば、頑張っただけの見返りを手にすることもできます。
●ビジネスモデルを工夫した成功者たち
私が週末起業を提唱し始めたのは、かれこれ4年前のこと。「週末起業フォーラム」という会を結成し、ひとりでも多くのサラリーマンが起業できるよう、お手伝いを続けてきました。ごくわずかの元手でビジネスを成功させたケースを、これまでに数多く見ています。
たとえば、「ロシア製のカメラ」というニッチな商品に着目し、ネットショップを開いたSさん。はたまた、ノートパソコンひとつで海外の翻訳家とコンタクトを取り、翻訳仲介業を続けるTさん。趣味で集めたビデオ機材と腕を生かし、土日に企業セミナーなどを撮影しているFさんなど、挙げればきりがないほどの起業家が全国に誕生しています。
●起業精神あふれるアメリカのホワイトカラーたち
そもそも私が週末起業というライフスタイルに出会ったのは、サラリーマン時代、米国に駐在していたときのこと。そこで、目にしたのは起業精神にあふれるホワイトカラーたちの姿でした。彼らはアフターファイブや週末になると一様にサラリーマンから経営者の顔になります。会社にいるときより、むしろ活気づくその様は衝撃的ですらありました。「日本のサラリーマンたちは、どんなに優秀な人も会社の居心地よさに寄りかかり、歯車と化している――」。このときわたしは、日本中を週末起業家でいっぱいにしてみたい、と願わずにいられませんでした。自分自身、経営コンサルタントとしてひとり立ちすべく準備していた経緯もありました。独立への不安やリスクを肌身で感じていただけに、週末起業はじつに魅力ある起業スタイルに思えたのです。釣りやゴルフを楽しむ感覚で、週末だけ一国一城の主になることはけして不可能ではありません。
サラリーマンという立場に甘え、いつのまにか夢を失ってはいないでしょうか。または実現不可能な夢を思い描き、逡巡を続けてはいませんか。大切なのは行動すること。まずは週末起業という、小さな一歩から始めてみてはいかがでしょう。
「週末起業シリーズVol.2」では、起業の時間を捻出する方法についてご紹介します。乞うご期待!
【関連Book】
別冊宝島 実例!週末起業
(藤井孝一監修・宝島社)
週末起業
(藤井孝一著・筑摩書房)
週末起業完全マニュアル
(森英樹・藤井孝一著 明日香出版社)
【関連サイト】
週末起業フォーラム
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