そしてその時:武田軍の大敗北 砥石崩しへ
そしてその時:武田軍の大敗北 砥石崩しへ |
「馬に水をかけているぞ!」
兵の声に武田晴信は目を疑います。
砥石城を眺めると、馬の背に水がキラキラ光っています。
「馬鹿な、城の水の手は切ったはずではないか。」武田晴信はうめきます。
実は村上軍の一世一代の大芝居でした。米倉から白米を桶に入れて持ってきて、馬の背に白米をかけ馬を洗って見せたのです。
そこへ村上軍が後詰に向かっていると知らせが入ります。
山本勘助が武田晴信に進言します。「殿、退路が断たれては一大事、退却の下知を!」
「おのれ、村上め!全軍引き上げだ」
武田晴信の退却命令が出ましたが、時すでに遅し、村上義清自らが2000人の本隊を率いて後詰に到着しました。村上軍と砥石城から出た兵が退却する武田軍に襲いかかります。この戦いで武田軍は1000人に及ぶ戦死者をだし、武田24将の一人、横田備中守高松が戦死します。
これが世に名高い「武田信玄の砥石くずれ」です。
失敗に気付いても後戻りできない
「社長、これ以上はプロジェクトを続けても無理です。パフォーマンスの改善は予定通りに上がっていません。これ以上、機能削減をすれば現場では使いものになりません。」プロジェクトリーダーが再度、進言を行いました。「ううむ、これだけ投資をしたのに。」無念でしたが、社長はプロジェクトの中止を命令しました。