「Googleマップで巡るインターネット遺跡」ではインターネットの基礎技術となったルーター、WWW、モザイク (Mosaic) 、またYahoo!やGoogleが生まれたスタンフォード大学をご紹介しました。

今回はGoogleマップで巡るコンピュータ遺跡編です。

1946年 ENIACが誕生

ENIACが誕生したムーア校
ENIACが誕生したムーア校
GoogleMap: ペンシルバニア大学 ムーア校

場所はペンシルバニア州フィラデルフィアにあります。1946年ここでENIACが誕生しました。

ENIACを開発したのがエッカートとモークリーです。開発が始まったのは第二次世界大戦の真っ最中で、陸軍の大砲の弾道計算を行うのが目的でした。

ところが開発の途中で第二次世界大戦が終結してしまい当初の目的は達成できませんでしたが開発は続けられ1946年に完成しました。今から60年前になります。

ENIACは18,800本もの真空管を使い、その発熱だけでもすごいものでした。また真空管がよく壊れましたので、そのたびに交換するため稼働率は90%程度でした。ただし、驚異的な計算スピードを目のあたりにし、これ以降、国勢調査の統計処理などにコンピュータが使われるようになり、やがて汎用機が登場することになります。

世界最初のコンピュータはABC

世界最初のコンピュータABCが誕生したアイオワ州立大学
世界最初のコンピュータABCが誕生したアイオワ州立大学
GoogleMap: アイオワ州立大学

昔、「世界最初のコンピュータはENIAC」と本などに掲載され情報処理技術者試験(第二種)にも出題されていましたが、現在ではABCが世界最初のコンピュータと言われています。

ABCはアイオワ州立大学のアタナソフとベリー(大学院生)によって開発されました。「アタナソフとベリーのコンピュータ」ということでABCと名付けられています。1942年のことです。

当時は第二次世界大戦中で、いろいろな機関でコンピュータの開発が進められていましたが軍事目的の研究という性格上、秘匿され世の中に広く知れ渡ってはいませんでした。

ところがENIACを開発したエッカートとモークリーがデジタル計算機の特許を取得したところから話がだんだんややこしくなっていきます。コンピュータが世の中に普及しだした頃、スペリーランド社がこのENIAC特許を手に入れ、コンピュータを作っている他のメーカーに特許使用料を支払うよう求めました。

この時に特許使用料を支払いたくなかったハネウェル社がいろいろと調べるとABCの存在が分かり、モークリーがアタナソフの研究室を訪れてENIACのヒントにしたことも分かりました。

ハネウェル社はスペリーランド社を相手に特許権の裁判を起こし最終的に1973年、ENIAC特許は無効となりました。現在、世界最初のコンピュータはこのABCと言われています。

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