マンション購入術/マンション購入の失敗・トラブル

マンション侵入手口はピッキングだけではない! 見落としがちな窓と防犯の関係(3ページ目)

マンションへの侵入犯罪といえば「ピッキング」が思いつきますが、ガラスを破って侵入する犯罪手口が増えています。そこで、防犯と窓との関係を探ってみましょう。

平賀 功一

執筆者:平賀 功一

賢いマンション暮らしガイド

■窓の防犯設計
マンションで開放廊下や非常階段に面した部屋では網入りガラスを見かけますが、この網入りガラスは本来、火災などによる熱によってガラスが破損しても網入板ガラスの金網からガラスが脱落しにくいため破片の飛散を抑えられ、同時に延焼を防ぐなどの防火性に優れています。

網入りガラスを防犯ガラスの一種と思っていた人もいると思いますが、防火が本来の役目となります。従って、ガラス破りとしての機能は十分ではありません。


■防犯ガラスとは
ガラスメーカーの日本板硝子が開発した防犯ガラスをみてみると、2枚のガラスに強靭なポリカーボネート板という特殊素材をはさみ込むことで、たとえガラス自体は破損しても、この板は簡単に割れないために手を入れられる程の穴は空けにくくなります。
普通の板ガラスの破損状況
防犯ガラスの破損状況

戸建住宅にくらべ、防犯性が高いとされるマンションも「ガラス破り」による窓からの侵入には弱いことがわかりました。諸外国から見れば日本は安全な国ですが、自分の財産や生命は自分で守ることが不可欠です。

この機会に、窓を通じて住まいの安全について再度考えてみてはいかがでしょうか。

【取材協力・素材提供】
日本板硝子株式会社
ガラスワンダーランド
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