売上をチェック:ポイント2 源泉徴収の処理
次が源泉徴収の処理です。報酬が100万円、源泉徴収が10万円で、現金で支払われた場合、90万円現金が増えます。
会計ソフトには
借 方 | 貸 方 | |
A社 | 現金 90万円 | 売上 90万円 |
と取引を登録します。
これだけですと、源泉徴収分だけ支払調書の数字と売上があわなくなってしまいます。支払い調書と一致しない場合、源泉徴収の仕訳を忘れていないかチェックしてください。
借 方 | 貸 方 | |
A社 | 現金 90万円 | 売上 90万円 |
源泉徴収 | 事業主貸 10万円 | 売上 10万円 |
と2つの取引を登録します。これで100万円の売上と10万円の源泉徴収となります。
売上をチェック:ポイント3 売掛金の処理
最後が「掛け」の処理です。その場で現金で支払ってもらう現金商売では問題が起こりませんが、通常は商品を提供するタイミングと支払のタイミングがずれます。いわゆる「掛け」になります。
商品やサービスが提供された時点で売上を計上するのが鉄則ですので売掛金として処理を行います。
会計ソフトでは
借 方 | 貸 方 | |
A社 | 売掛金 200万円 | 売上 200万円 |
と取引を登録します。
発注側から支払いがあれば売掛金が回収できますので
借 方 | 貸 方 | |
A社 | 普通預金 200万円 | 売掛金 200万円 |
と計上します。
ただし支払いのタイミングが問題になります。商品を提供し累積の売上げが90万円あり、12月にも商品を提供し12月分として売上を10万円計上しました。全部で100万円になります。
この12月分の支払が1月とすると、支払い調書には90万円と記載されることになります。つまり売上と10万円あわなくなります。
この場合は翌年度に10万円の売掛金が繰り越しされることになるだけですので、そのままにしておきます。
→ はじめての確定申告(青色申告) 後編