企業のIT活用/情報共有/メール/SNS

パートにもメールアドレスが必要!?(2ページ目)

御社では、どの範囲でメールアドレスを配布していますか?会社にとって情報の共有化が大切なことは分かっていますが、なかなかうまくいきません。ではどうすれば?

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

社長は社員と同じ武器で戦う

解決策は情報の共有化をすすめ、社長や管理職との情報格差をなくしてしまうことです。
社長は社員と同じ武器で戦い議論する
社長は社員と同じ武器で戦い議論する

まず情報の私物化をなくします。社外とのメールのやり取りや社内での打ち合わせ内容については守秘義務違反などに違反しない範囲で原則、社内で情報共有します。

全社員が読むメーリングリストを作成し、メールはメーリングリストに転送。また打ち合わせ内容などはグループウェアにアップします。

どうしても情報発信者が情報を出すかどうか判断しがちです。社内で『必ず情報を流す』というルールにし、情報を出すかどうかの判断をなくします。反対にその情報を読むべきかどうかは見る側に判断させます。

これで情報格差がなくなるので社員は管理職と同じ武器で戦えます。つまり対等に議論できることになります。反対に管理職にとってはつらくなります。戦う武器が同じになりますので部長が入社3年目の社員に議論で負けてしまうこともあります。

管理職に要求されるのは的確な判断能力や議論を進めるファシリテーション能力で、これがリーダシップになります。管理職も大変ですが社長はもっと大変です。社員に負けるわけにはいいませんので、ひたすら勉強しなければなりません。

ファシリテーションについては → 『イニシアティブセールスBasic 営業マンはファシリテーターたれ』

パートまでメールアドレス

情報の共有化を進めている会社では全社員だけでなくパートのおばさんにまでメールアドレスを配っています。もちろん社内のいろいろな情報がパートのおばさんに届きます。
パートのおばちゃんから声をかけられる
パートのおばちゃんから声をかけられる

ある日、福岡営業所の営業マンが新しい契約を勝ち取ろうと社内のメーリングリストに今までの経緯と協力依頼を流しました。

メールを見た社員や管理職からいろいろなアイデアや他でうまくいった事例などが書き込まれ、また福岡営業所からはアイデアや企画を実行した結果が書き込まれます。もちろんその経緯を全社員が見ることができます。

大きな契約を勝ち取った福岡営業所の営業マンが社長表彰を受けるために本社を訪れました。本社工場の横を通る時、営業マンの名札を見たパートのおばちゃんから声をかけられました。

「すごかったね。よう契約勝ち取って。わたしら皆、応援してたんやで。こんどはあんたに負けんようにしっかり商品作って福岡に送るから、しっかり売ってや。」

情報の共有化が進み、本当に風通しのよい会社というのはこういう会社のことでしょう。

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