連関比率を計算する
アドバイザー:「連関比率は月ごとに前月に対する変化率を計算し、その前月比の平均値を季節変動値とみなす方法です。これで季節的な要因による影響を除去する季節指数を計算できます。」【STEP1:各月別に連関比率を求めます】
連関比率=各月需要実績÷前月需要実績(ただし当初月は1とします)
前月需要実績から連関比率を計算する |
アドバイザー:「次に連関比率の中央値を求めます。エクセルであればMEDIANという中央値を返す関数がありますので、これを使います。そして各月の仮指数を求めます。」
【STEP2:連関比率の中央値を求める】
MEDIAN関数を使う
【STEP3:仮指数を計算する】
最初の月を100とし、2月以降は『2月以降の仮指数=前月の仮指数×当月の中央値』で計算する
中央値と仮指数を計算する |
社長:「ちょっと複雑ですね。」
季節変数を求める
アドバイザー:「STEP2で連関比率の中央値を求めるのは、大きくはずれた値をカットするために行います。計算はエクセルで簡単にできますので要点だけ覚えてください。次は季節指数を求めますが、最初の月を100として各月の季節指数を求めていきます。」【STEP4:季節指数を求める】
12月の仮指数×1月の中央値=Aを求める
(A-100)/12=Bを求める
2月の季節指数=2月の仮指数-B
3月の季節指数=3月の仮指数-2B
これを12月まで続けていきます。
季節変数と修正季節変数を計算する |
アドバイザー:「最後に修正季節指数を求めます。」
【STEP5:修正季節指数を求める】
修正季節指数=各月の季節指数/平均季節指数×100
社長:「先ほど求めた月別平均法と微妙に値が違いますね。」
アドバイザー:「本来、連関比率法は季節変動が不安定な製品に用います。その場合はもう少し値が変わってきます。」
社長:「なるほど」
アドバイザー:「また各月の需要実績を修正季節変数で割ると、季節調整済みの需要実績になります。」
社長:「2005年11月の実績は5500と多かったのですが修正季節変数の103%で割ると5340になり、それが季節変動をはずした実際の需要だったということですね。」
アドバイザー:「その通りです。月別平均法も連関比率法も過去の実績を基準にしているため、ライフサイクルでいう安定期にある製品には使えますが、成長期や衰退期の製品には注意が必要です。」
社長:「わかりました。C製品の見込生産量は、過去の実績から生産計画を作るようにします。」
アドバイザー:「次は製品の材料となる資材調達についてみてみましょう。」
次は資材発注です。 → 『経済的発注量とは』