団塊の世代の大量退職

まもなく団塊の世代の大量退職が始まります。

「団塊の世代」とは堺屋太一氏が命名した言葉で、第二次大戦後、数年間のベビーブームに生まれた世代のことです。具体的には1947年から1951年頃に生まれた世代です。

1947年生まれが一番多く、2007年はこの1947年生まれに代表される団塊の世代が定年をむかえる年です。

下記は総務省統計局が発表している人口を5歳ごとのレンジでグラフ化したものです。(平成16年8月概算値)図の赤い丸のところが団塊の世代で、既に退職が始まっています。
人口(総務省統計局)

団塊の世代が定年を迎え退職するとシルバー市場がうるおうしメリットもあるけど、2007年問題って年金の支払い問題のこと?

いえいえ、実はIT現場からレガシーシステムを開発してきた世代がいなくなることが問題になっています。

レガシーシステムとは

レガシーシステムとはいわゆるメーンフレームと呼ばれる汎用コンピューターなどの旧式の情報システムのことです。今も現役で使われています。大企業であればメーンフレームですが、中小企業ではオフコンがレガシーシステムとなります。

レガシーシステムと呼ばれる旧式の情報システムなど止めて、新しいシステムに変えてしまったら?話はそう簡単なものではないのです。

少し寄り道してフォートランというかなり古いプログラム言語が今も現役で使われている例をみてみましょう。

フォートラン(FORTRAN)という科学技術計算用のプログラミング言語があります。

とっても古い言語で1957年にIBMで開発された言語です。現在の色々なプログラミング言語の祖先にあたるような言語です。

私が20年以上も前に情報処理技術者試験の第2種(現在の基礎情報技術者試験)を受験した時に試験問題としてフォートランのプログラムが出ていました。現在ではC言語やJAVA言語が出題されます。

▼情報処理技術者試験についてはこちらをどうぞ!
「IT関連の資格」 情報処理技術者(基本・高度)・国家資格
国家資格の情報処理技術者。企業からの評価が高くIT業界では定番の試験です。プログラマ向けの基本情報技術者から、SE、プロマネ等の高度情報処理技術者まで、キャリアパスに合わせて13種類があります。

フォートランは博物館入りしてもおかしくない古い言語ですが、今も現役です。

フォートランが今も現役なわけ

フォートランはスーパーコンピューターの現場で今も使われています。大量の計算を行う地球環境のシュミレーションや分子設計、遺伝子解析などバイオ部門などにスーパーコンピュータが使われています。とても高価なコンピュータです。

フォートラン言語で作られたプログラムは翻訳(コンパイル)されて機械語に変換されますが、フォートランの翻訳には最適化(オプテイマイズ)という機能があり、これがとんでもない機能になっています。

スーパコンピュータに慣れていない初心者ユーザーが下手なプログラミングを作ると、結果として時間がかかるプログラムになってしまいます。ところがこの下手なプログラムを最適化して短い時間で処理するプログラムに翻訳してくれます。
▼下手なプログラム
10回ループする。
 Aという配列に0を入れる。
9回ループする。
 Bという配列に1を入れる。
▼プログラムを最適化する。
9回ループする。
 Aという配列に0を入れる。
 Bという配列に1を入れる。
残りのAの配列に0を入れる。

これで無駄なループが減ることになります。これは単純な最適化の例ですが、こういうノウハウが山のようにつまった言語になっています。

歴史が長い分その蓄積が人類の財産になっています。つまりフォートランを捨てるわけにはいきません。

 >> では本題のレガシーシステムと団塊の世代の退職との関係をみていきましょう。