■壁芯面積と登記簿面積
集合住宅の床面積には2種類あることはご存知ですよね。マンションは床も壁もコンクリートで覆われていますが、このコンクリートは外壁でも戸境壁でも何十センチという厚みがありますので、隣の部屋との境界線をどこに引くかによって面積の計算方法が異なってくるわけです。隣室との境をコンクリートの中心線で分けて計った面積が壁芯面積で、中心線ではなく壁の内壁を境界線とした場合の面積が登記簿面積です。内法(うちのり)面積と呼ぶこともあります。
パンフレットや売買契約書に記載されている(専有)面積は前者の壁芯面積であることもご存知だと思いますが、2つの面積が存在することが団地サイズなるタタミを生んだ原因とされています。
■具体的に数字を当てはめてみましょう
不動産広告では1畳=1.62平方メートルという決まりがあります。たとえば6畳となれば
1.62×6畳=9.72平方メートル
という計算です。図面集の間取りを見て「和室6畳」と表記されていれば9.72?あることがわかりますが、さきほど説明した壁の中心から測った面積(壁芯面積)ですので、この数字にはコンクリート面積が含まれていることになります。実生活における有効スペースは壁の内側だけですから、和室にタタミを敷き詰めようとした場合に6枚敷こうとすると1畳=1.62?が成り立たなくなるのです。
つまりコンクリートの厚み分だけタタミが削られて面積が小さくなってしまうのです。こうしたタタミのことを団地サイズと呼ぶのです。
次ページでは戸建についても触れてみましょう。