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節税 社長借入金が資本金に変身(2ページ目)

相続税課税等問題となる場合がある「社長借入金」を「資本金」に振り替える、つまり借入金の現物出資=DESを実行してみてはいかがでしょうか。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド


解決策は、DES

それでは上記のように問題となる社長借入金を資本金に振り替える、つまり借入金の現物出資=DES(注)を実行してみてはいかがでしょうか。

「え?そんなことができるの?」という声が聞こえてきそうですが、実は今年5月に施行された「会社法」によって、DESは実行しやすくなりました。

具体的には、借入金を資本金に振り替えるため、借入金がなくなってその分増資(第三者割当増資)ということになります。
そのため、譲渡制限のある会社では株主総会の特別決議が必要であり、また登記も必要となります。

注意点としては、会社法施行に伴ってdESの場合にも時価で増資しないといけなくなったことです。めやり方によっては債務免除益課税や贈与税課税の恐れがあります。また増資後資本金が1億円以上となると、国税局管轄になる等、他の問題も出てきます。そのため、実行には税理士などの専門家のアドバイスのもとにお願いします。
(注)DES(デット・エクイティ・スワップ)=デット(社長借入金)とエクイティ(資本金)をスワップ(交換)するということです。

効果(メリット)

個人の立場からすると、貸付金という相続財産が、株式(資本金)という相続財産に置き換わったことになります。相続税法上、貸付金であれば帳簿価額のままの評価ですが、株式となれば評価が下がることになります。つまり、DESが相続税節税対策となっているのです。

また銀行の立場からすると、会社のバランスシート(貸借対照表)における負債が減少し資本が増加するため、自己資本比率が向上します。結果、銀行の格付アップ、借入金利低下、融資条件緩和の可能性があります。


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