大学生の就職活動/就職活動の選考対策

就活面接突破 ライバルに差をつける 2(5ページ目)

一つ一つのアクションは小さなこと。でもそれぞれには意味がある。よって、すべてのアクションを行えば、ライバルに10馬身も差をつけることができる。なぜなら、全てのアクションを行っている学生はいないから。

執筆者:見舘 好隆


「面接官の名前を聞く」で10馬身リード!

「これは大切なことなんだけど、面接官が一体どんな人なのかを聞くことだ」

彼女はよく理解できないようだ。

「まず、面接官は、人事なのか、人事以外なのか?だ。これで自己PRを少し変えるから」

「ええ?自己PRを面接官によって変えるの?」

「そうさ。例えば面接官が人事なら、用意してきた自己PRでいいよ。でも、人事以外、例えば営業部のマネージャーだったらどうする?」

「同じ自己PRでも、営業に則した話をしたほうがいい」

「その通り。例えば企画の仕事が希望であっても、“営業を支援する企画”という言い方をしたほうが、面接官は嬉しいはず」

「うんうん」

「逆に企画部のマネージャーなら、店舗訪問や先輩訪問の中で得た、“企画部の仕事”に触れながら自己PRをすれば、面接官は嬉しいはず」

「うんうん。わかった。よく考えたら、相手によって話す内容を変えることって、普段やっていることだよね。でも、面接中に、面接官にそんな質問なんてできるの?」

「“面接は受身”と思い込んでいる学生には、“面接で質問する”ことはできない。でもね、そもそも面接官と君は初対面だよね。初対面同士であれば、お互いが自己紹介をするのが社会常識だ。普通、面接官は最初に“人事の○○です”と名前を言うはず。その時、名前だけだったら、どんな人かわからないよね。そんな時は、さっと名前を手帳にメモをし、“○○さんですね。失礼ですが、どちらの部署にお勤めでしょうか?”と聞いたらいい。いないと思うけど、もし名乗らない面接官だったら、面接の最初に、“部署とお名前をお聞きしたいのですが”と聞けばいい」

「面接中に手帳を出してもいいの?」

「いいさ。面接でも会社のいろいろな情報を教えてもらえることがある。忘れないようにメモするのは当然だ。それにメモを取る方が熱意が伝わる。もちろん、メモするのはキーワードだけだよ」

彼女は納得したようだ。そうだ、面接だって会話なんだ。コミュニケーションなんだ。相手がどんな人なのか把握するのは当たり前だし、わからないことは聞く、大切なことはメモをするのは、普段やっていること。面接だからコミュニケーションをしないなんて、おかしい。

「そうか!だから面接の最後に“何かご質問は?”と面接官は聞くんだよね!」

「その通り。コミュニケーションに必要な質問、もしくは自己PRに繋がる質問は是非するべきだ。質問に答えるだけが面接じゃない。質問ができる学生こそ、一緒に働きたいと思える学生なんだ」

彼女は大きく頷いた。

「最後に、面接官の名前を聞く意味、わかるよね」

「わかるよ!面接官に面接レポートを出すためだ!」

「正解!これで、10馬身だ」

「ありがとう!見舘さん!たった1日なのに、気がついたこと、たくさんある。これで大丈夫のような気がする!!」

「その“大丈夫な気がする”が大事なんだ。1次は10馬身も差をつけたから、きっと大丈夫だよ。でも、2次、3次となるとその差は詰まってくる。この差を維持するために、今日やったことを」

「内定を取るまで続けていけばいいんだね!」


---------------------------

店を出て、駅で彼女と別れた。
彼女は、今まで以上に、力強い足取りで、去っていった。


一つ一つのアクションには意味がある。
よって、すべてのアクションを行えば、面接突破力は必ずつく。
でも、全てのアクションを行っている学生はいない。
だからこそ、すべてのアクションを行えば、面接を突破することができるんだ。



彼女は、何度も心の中で、自分に言い聞かせた。


※面接が終わったら、「お茶する」のを忘れず!

※あと、「面接日記」を書くのを忘れずに!


次のページが後日談!さあ、面接突破大作戦の結果は?

  • 前のページへ
  • 1
  • 4
  • 5
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます