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在宅、施設勤務のいい点・悪い点

施設勤務と在宅(訪問介護)。働くなら、どちらがいいのでしょう? ここでは、施設勤務、在宅の持つ特徴から、そのメリット、デメリットを考えてみます。

執筆者:宮下 公美子

介護の現場は、大きく分けて施設と在宅(訪問介護)があります。働くなら、どちらがいいのでしょう? もちろんそれはどんな介護を目指しているかによっても変わってきます。ここでは、施設介護、在宅介護の持つ特徴から、そのメリット、デメリットを考えてみます。

■□在宅(訪問介護)の特徴□■ 
【利用者の家が介護の現場】
【一対一での介護】
【利用者宅への直行直帰】
【働く日数、時間帯が選べる】

■□施設介護の特徴□■ 
【多人数を介護する】
【同僚と共に働く】
【24時間3交替+夜勤ありの勤務】
【各施設ごとに介護ポリシーがある】


在宅(訪問介護)の特徴は?
【利用者の家が介護の現場】
利用者の家を訪れ、生活の場に入っていく訪問介護は、利用者のありのままの姿を見ることができます。家庭環境、好み、生活スタイルなどをかいま見ることで、人柄や精神、健康状態、家族関係を把握しやすいですよね。これはメリットと言えると思います。

また、様々な家を訪れて介護を行うことから、その家での状況に合わせて臨機応変に介護のやり方を工夫する、柔軟性、発想力が身に付きやすいと思います。足湯をしたいと言われてもバケツがなかったら、ダンボール箱に大きなビニール袋を入れてお湯を張る。そういった工夫ができる力が求められ、自然と身に付きいていきます。これもメリットかも。

その家のやり方、考え方に合わせた対応が必要なことを、逆にデメリットととらえる人もいるかもしれませんね。たとえば、光熱費を節約している家で冬でも冷たい真水で雑巾掛けをしてくれと言われれば、それに従う。部屋の中がどれほど散らかっていても、この方が落ち着くからと言われれば、ホームヘルプがやりにくくても現状維持でやる。それをイヤだなぁと思えば、それはデメリットです。

また、家に入っていくことから、家族関係が見えすぎてしまう場合もあります。あまり家族関係が良好でない家では、家族と利用者の間に立ち、両方の要望を上手に聞きながらサービスを提供する裁量も求められます。これをデメリットととるか、バランスのよい人間関係の結び方を学べるメリットと考えるか。それは人によって違うかもしれません。

以前、訪問介護に同行したとき、ヘルパーさんが「どんな難しい家庭に入ることになっても、そこで利用者や家族が見せてくれるいろいろな姿から、学ぶことはとても多いもの。何でも自分自身の勉強になる、と思えば、決してイヤなことではないでしょう。要は気持ちの持ち方、考え方次第」とおっしゃっていました。これには、なるほど~、人生の達人だなぁと、うならされたものです。

>>次は【一対一での介護】
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