介護・福祉業界で働く・転職する/介護・福祉業界で働く・転職する関連情報

在宅、施設勤務のいい点・悪い点(2ページ目)

施設勤務と在宅(訪問介護)。働くなら、どちらがいいのでしょう? ここでは、施設勤務、在宅の持つ特徴から、そのメリット、デメリットを考えてみます。

執筆者:宮下 公美子

【一対一での介護】  
一対一対応で、利用者のペース、好みに合わせた、きめ細かい対応ができることは、在宅の最大のメリット。食事のメニュー、食べる時間帯、散歩のコースなど、提供するサービス内容を、利用者の状況に応じて臨機応変に変えられることで利用者の満足度が上がり、介護者も利用者にほんとうに必要な支援、援助ができたという達成感を得やすいと思います。

一方、デメリットを考えてみると、介護スキルが自己流になりがちで、自分の介護スキルのレベルがどの程度であるのかチェックしにくいという点があります。常に一人で動いているため、この介護の仕方でいいのか、利用者の心に寄り添うケアができているのか、と自問自答するシーンも多くなりますよね。

また、利用者の具合が悪くなった、といった突発的な出来事があったとき、それにいかに対処するかの判断を、その場で下さなければならない責任の大きさを、デメリットと感じる人も多いと思います。

もちろん、事業所の責任者に電話で相談するなどの対策はとれますが、その猶予もなく判断の必要に迫られる場合もあります。たとえば、苦しんでいる糖尿病患者に、「今すぐインシュリンの注射をしてほしい」と言われたらどうするか? といった判断を迫られるのは、時として重荷に感じられるかもしれません。

もう一つ、訪問先の担当が決まっている場合など、家族や自分自身が急病などの場合も、急には休みにくいというのもデメリットかもしれません。あるヘルパーさんは、朝、出かけるときに足を捻挫してしまったけれど、自分が行かないと利用者が困ると、足を引きずりながらホームヘルプをこなし、終わった途端に痛さのあまり立てなくなった、と言っていました。それぐらいの責任感、そしてけがや病気をしない自己管理が求められます。

さらには、1対1の場合、逃げ場のないつらさ、というのもデメリットですね。相性がよくないと思うのに、利用者には気に入られていて担当になってしまった、というようなケースもあります。

>>次は【利用者宅への直行直帰】【働く日数、時間帯が選べる】
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます