ビジネス敬語……「尊敬語」と「謙譲語」の逆用、混同に注意

正しい敬語が使えているかどうか、なかなか自分ではわかりませんね。

「そういえば、敬語についてきちんと学んだことがないかも……」という人は意外に多いもの。また、新入社員の頃に教えられていたとしても、当時はその重要性がよくわからず、あまり記憶に残っていないという人もいるでしょう。

しかし、仕事をスムーズに進めたり、良い人間関係を築いていく上で、敬語は避けては通れません。

そこで、間違って使われていることが多い敬語について整理してみましょう。
   

ビジネス敬語……「尊敬語」と「謙譲語」の逆用、混同に注意

敬語には、相手を敬い、その人自身やその人に属する物、行為などに対して使う「尊敬語」、相手を立てるために自分がへりくだる「謙譲語」、丁寧に表現する「丁寧語」の3つがあります。

例えば、「見る」の尊敬語は「ご覧になる」、謙譲語は「拝見する」。
「聞く」の尊敬語は「お聞きになる」、謙譲語は「承る」「拝聴する」。
また、「~ではありません」を「~ではございません」などと表現するのが「丁寧語」ということになります。

これを踏まえてオフィスでよく聞こえてくる敬語の間違いをチェックしてみると、尊敬語と謙譲語を逆につかっていたり、混同していることが多いよう。

以下、気になる表現をピックアップしてみました。

1) 「○○さんはおられますか?」
2) 「○○さんは参られますか?」
3) 「受付で伺ってください」
4) 「これを拝見してください」
5) 「お食べ下さい」

これらは、いずれも間違った表現。尊敬語を使うべきところで、謙譲語を使っています。

正しくは……
1) 「○○さんはいらっしゃいますか?」
2) 「○○さんはおいでになりますか?」
3) 「受付でお聞きになってください」
4) 「これをご覧ください」
5) 「お召し上がりください」
となります。

また、「課長が申していらっしゃいました」もヘン。
「申す」という謙譲語と、「いらっしゃる」という尊敬語が同時に使われています。
正しくは、「課長がおっしゃった」ですね。

 

ビジネス、オフィスに氾濫する二重敬語

例えば、「おっしゃられる」という表現はオフィスで本当によく耳にしますが、実は間違った言い方。
なぜなら、「言う」というひとつの単語に対して、「おっしゃる」と「られる」というふたつの尊敬語で表現しているからです。

「おいでになられる」や「ご覧になられる」も二重敬語なので、気をつけましょう。

 

身内に敬語を使っていませんか?

私が仕事関係で電話をしていてよく耳にするのが、「○○さんは外出していらっしゃいます」という言い方。
外の人に対して話す際、身内に敬語を使うのは間違いです。
取引先に対して「○○部長が、ぜひともよろしくお願いしますとおっしゃっていました」などと言うのもNG。

その時その時の立ち位置を考えることが必要です。

 

「~のほう」「~いただく」の連発は、意味がわかりにくくなる

敬語とは少し違う話になりますが、「~のほう」や「~いただく」を連発する人も多くいるようです。

「お問い合わせの件につきましては、私のほうから○○のほうに申し伝えますので、○○からの回答のほうをお待ちください」

「お問い合わせいただきましたこの件につきましては、私より○○へ伝えさせていただき、回答させていただきますので、いましばらくお待ちいただけますか

さらに、その両方が混在すると…
「お問い合わせいただきましたその件につきましては、私のほうから○○のほうに伝えさせていただき、○○より回答のほうをさせていただきますので、いましばらくお待ちいただけますか

こうなると、もう、わけがわかりません。
シンプルに、「お問い合わせの件につきましては、私より○○に申し伝えますので、○○からの回答をお待ちいただけますか」で、決して失礼ではないでしょう。
 
敬語は使い慣れることも大切なので、失敗を怖がらず使ってみてください。
そして、そのなかで「これって正しい?」と疑問に思うことがあったら確認してみる。
その繰り返しが、素敵な言葉遣いができる人への近道ですよ。

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