この記事はこのような構成になっています。

1. 学生時代は「それなりに楽しい」毎日
2. アルバイトで見つけた「ちょっと憧れる仕事」は料亭の女将
3. 仕事が楽しいとは思えない。でも、そんなもの?
4. 怒鳴られても楽しいと思えた仕事。ここにいることが自然と思える仕事




大塚 文(あや)さん(31歳)
鉄板焼き「はりこや」若女将

名古屋駅から車で10分。下町にある鉄板焼き屋さんで、仕事を終えた私をいつも「お疲れ様」と迎えてくれるのが文さんです。

鉄板焼き「はりこや」
名古屋市西区栄生3-2-2 TEL 052-571-0693


1. 学生時代は「それなりに楽しい」毎日

――文さんの学生時代はどんな感じだったんですか?
「高校生活はそれなりに楽しかったけれど、逆に言うとそれ以上のものはなかったって感じですね。自宅近くの高校へ通って、友だちに誘われてハンドボール部に入部。でも、試合で上位を狙うという雰囲気ではなくて、部室でしゃべって終わり、みたいな(笑)」

――大学ではフランス語を専攻したんですよね
「通っていた高校が進学校だったので、2年生の後半ぐらいから自分の進学先について考えるようになりましたね。最初は、なんとなく栄養士を目指そうと思ったんですよ。どうして栄養士だったのかは、本当になんとなく。理由を聞かれても困っちゃうくらいなんですけど…」

――その後、栄養士からフランス語へ希望が変わった?
「いえ…。栄養士になれそうな学部を受けたんですが、思うような結果が出てなくて…。で、勉強していた科目でほかに受けられる大学を探して進学したんです」

――なるほど。大学生活はどうでした?
「楽しかったですよ。ショッピング、旅行、アルバイトと、大学生活を満喫したという感じでしょうか」

――で、卒業を迎えた。
「そのときになって、やりたいことが見つかっていないということにあらためて気づいたんです。フランス語を勉強したといっても仕事で使えるほどのところまで勉強したわけじゃない。といって、ほかにやりたいことがあるわけでもない。やりたいことが見つからないというより、何をやったらいいかわからないといった方が正しいかもしれません」

大学時代はフランスへの短期留学も経験した文さん。しかし、「これだ」という実感は得られず、彼女は就職先を決めないまま卒業します。