女性の転職/女性の転職・再就職成功事例

私が出会ったステキな女性 vol.6 事務から居酒屋若女将へ 文さん(4ページ目)

やりたいことが見つからないまま大学を卒業し、コンパニオンや事務の仕事をしてきた大塚 文さん(31歳)が見つけた天職は、居酒屋の若女将。様々な仕事を経験して彼女が見つけたのは、「自然な自分」でした。

執筆者:泉 まつお

4. 怒鳴られても楽しいと思えた仕事。ここにいることが自然と思える仕事

――お店での仕事は何が違った?
「仕事中にトイレで泣くような仕事だったということ。お兄さん(お店で彼はお客さんなどからこう呼ばれています)はとても厳しい人で、いい加減な仕事をするとバイトの私も容赦なく叱るんです。仕事でこんなに叱られたことなんて初めてのことだったので、本当にびっくりでした(笑)」

――じゃあ、つらかったのでは?
「それが違うんですよ。『はりこや』というお店が好きで来てくれるお客さんがいて、毎日が活気にあふれている。その感じがたまらなくいいんです。それに、忙しさも心地よくて」

――それでだんだん仕事がおもしろくなってきた
「そうですね。このお店はお兄さんのお父さんが始めたものなんですが、お兄さんは新メニューの開発にも一生懸命だし、そんな姿を見ていたら、本当は仕事っておもしろいものなのかもと思うようになりました」

――その後、彼と結婚して若女将になったわけですが、仕事としてはおもしろくても、結婚して若女将になるというのは大きな決断だったのでは?
「それが、全然、迷ったりしなかったんです。サラリーマンの家で育ったので自営のたいへんさを知らなかったというのもあるかもしれませんが、私にとってこの店にいることがとても自然なことだったし、これからもこの店にいる自分が自然にイメージでいたから、迷いませんでしたね。ただ、お客さんの中には、『続かないんじゃないの』と心配する人もいたみたいですけどね」

――お友だちから「意外」と言われませんか?
「言われますよ。お店に来てくれることもあるんですが、カウンターの中でりんごを剥いていると、『そんなことができるんだ』なんて言われたり。でも、今まで打ち込めることがなかった私にとって、今の生活は初めて一生懸命になれるものが見つかったという感じ。これが天職というんでしょうか」

振り返ると、幼い頃から「いつもリーダーの次にいる子だった」と話す文さん。人の前に出て自分の意見を通したり、自分が中心になって人を集めたりすることはないが、自分が信じたリーダーを陰からサポートすることが心地よかった彼女にとって、今のリーダーはご主人。彼女は、仕事の内容だけでなく、彼女らいい生き方ができるポジションというものも見つけています。

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