修士課程卒業者は進学よりも就職を選ぶ傾向


次に修士課程卒業者の就職率を見てみよう。修士課程修了者の就職率は69%。修士課程の場合、就職せずに博士課程進学を選ぶ者が13%いる。2001年と比べてみると、当時卒業した者の進学率は15.2%で、年々減少傾向にある。一方2001年の就職率65.4%と比べると、2006年は3.6ポイント増加。こちらは増加傾向にあり、修士課程卒業者は進路として博士課程への進学よりも就職を選ぶ傾向があるようだ。これも博士課程の就職難を見越した決断だろう。
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修士課程の方が選択肢が広い


今回の質問では、相談者がなぜ博士課程に魅力を感じるのかが見えなかったので、就職率をキーとして考えてみた。就職率だけ見ると修士課程卒業者の方が博士課程卒業者に比べて12ポイント高い。しかし博士課程修了者も就職できないわけではなく、どちらがいいとも言い難い。ただ修士課程修了者の方が、今回の相談者のように就職か進学か選べるし、また企業ニーズも高いので、選択肢が広い。

知識として持っていたいのは、多くの博士課程進学者が望む大学教員の枠は狭き門であることと、博士課程卒業者を採用出来る規模の企業は限られているということ。また、多くの日本企業のニーズは入社後、多目的に配置できる20代前半の大卒者に集中し、専門知識がある大学院(修士)卒のニーズも高い。本来なら年齢など関係なく個人が持つ能力に見合った選択肢があるべきだが、それはあまりにも少ないのが現状だ。


目的をしっかり見据えることが大切


結論から言えば、最終的に決めるのは本人だとしか言えない。ただ「もし私だったら」と置き換えた時、もし博士課程に行かなければどうしても達成できない目標があり、環境が許すのであれば博士課程を目指すし、そうでなければこのタイミングで縁のあった会社に就職し、お金を貯めてから博士課程を目指すだろう。まずは目的をしっかり見据え、必要な情報を集めること。そうすればおのずと向かう方向は見えてくるはずだ。

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【参考サイト】
・博士の生き方
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