ビジネスマナー/ビジネススキル

仕事力とは? 4つの決定要素

なぜあの人は仕事で成果が出せるのでしょうか? 仕事力のあるビジネスパーソンは常に知識を吸収し、スキルを向上させ成果にこだわります。仕事が出来るか出来ないかを左右する仕事力の「4つの要素」についてお話をいたします。

執筆者:高田 貴久

<目次>
 

仕事力のあるビジネスパーソンはなぜ出来る?

よく「2割の優秀な人が、8割の全体を支える」という言い方をしますが、どんな組織にも「仕事が出来る人」は必ずいるものです。

 

期日までに確実に成果物を出す。何を聞かれても、即座に答える。どんな仕事を振られても、そつなくこなす。つらい状況になっても諦めず、常に前向きに、周りを引っ張りながら仕事をこなす……。そんな「仕事が出来る人」は、見ていても非常に頼もしく、うらやましく、あこがれさえ感じてしまいます。

ところで、こんな「仕事が出来る人」は、いったいどんな風に仕事に取り組んでいるのか、不思議に思ったことはないでしょうか?

私がこれまで数多くの「仕事が出来る人」と接し、観察してきた結果として、ビジネスパーソンの仕事力を決定付ける要素は、大きく4つで成り立っていると考えています。
 

仕事力を左右する4つの要素とは

<仕事力を左右する4つの要素>
仕事力を左右する4つの要素
仕事の成果は様々な要素から生み出されている

4つの要素とは次の通りです。
1.アウトプット
2.ナレッジ
3.スキル
4.マインド・スタンス

仕事が出来る人は、必ず周囲に見える形で成果を出しています。この「成果」が「アウトプット」と言われる部分にあたります。これを出すためには、必ずそれを支える「関連知識や業務経験」が必要となってきます。これが「ナレッジ」です。

しかし、「ナレッジ」を得るためには基本的な知識や経験も必要なので、その下に「普遍的なものの考え方や仕事の進め方」という「スキル」があります。そして一番根本には、「そもそもの、仕事に対する取り組み姿勢」や「仕事人としての生き様」のような「マインド・スタンス」があります。

 

「アウトプットすること」にこだわる

専門知識を得るだけではなく常にアウトプットする

「アウトプットすること」にこだわってみよう

「アウトプットすること」に徹底的にこだわる。それが仕事が出来る人の特徴です。出来映えの善し悪しはともかくとして、まずは「形にして外に出してみる」ということです。


アウトプットが出来ている人は、会議の時には、準備もせずに単に出席するのではなく、あらかじめ「自分の意見」をまとめておき、全員に配れるように必要部数を印刷しておきます。営業に行った時には、打ち合わせ結果の要点をまとめて、お客様に確認のために送っておきます。

「アウトプット」が出来れば、それを「たたき台」として、多くの人からフィードバックをもらうことが、出来るのです。たとえ少しぐらい完成度が低かったとしても、フィードバックをもらって改善を続ければ、いつか完成にたどりつくことが出来ます。

情報をインプットしてためこむばかりでは、いつまでたっても何も出て来ず、仕事の成果にもつながりません。
 

必要な知識を都度仕入れる

必要な知識を、その都度仕入れている所も、仕事が出来る人の大きな特徴です。

知識や経験は、時間が経てば古くなって使い物にならなくなります。また、仕事で必要となる知識は仕事の内容により、少しずつ必ず異なっており、過去の知識が全くそのまま使える、ということはまずありません。

仕事が出来る人はこのことを良く知っていて、仕事の局面にあわせて、常に必要な新しい知識を仕入れています。

例えば、何か新しいテーマに取り組む場合は、インターネットを検索したり、書籍を購入したりして、まずは手軽に仕入れられる情報は入手しておきましょう。業界雑誌や、協会団体などが出している会報などを見つけることが出来れば、さらに有用な情報が入手出来ます。自力で調べられることを調べた上で、必ず数名の関係者から意見を聞くようにしましょう。

昔勉強した古い知識や、自分の過去の経験だけにとらわれていたのでは、良いアウトプットを出すことは出来ません。自分では「わかっているつもり」でも、もう一度必要な情報を集めてみましょう。必ず、新たな発見や気付きがあるはずです。
 

スキルを蓄え「その場限り」でおわらせない

仕事で得られた知識や経験を、「その場限り」でおわらせず、「スキル」として蓄積している点も、仕事が出来る人に共通した特徴です。

「スキル」とは、「今回の仕事」で得られた知識や経験の中から、「どんな仕事でも使えそうな大事なポイント」だけを抜き出したものです。

「その場限り」でおわらせないとは、例えば、あるお客様に商品を勧めて購入してもらえた時に、「このお客様が購入してくれたポイントは何だろうか?他のお客様に勧める時にも、共通して使えるポイントはないだろうか?」と考えるということです。

そうすることにより、「相手の事情を踏まえた提案が成功のポイントだった」「お客様がその商品を活用しているシーンをイメージさせたのが成功のポイントだった」など、他のお客様に対しても共通して使えそうなポイントが見つかり、「スキル」として蓄積されていきます。

知識や経験は「その場限り」でおわらせず、少し考えてポイントだけを抜き出し、5年10年と使える「スキル」として蓄積しておきましょう。
 

「自分に対するほこり」を持ち続ける

 
 
 
自分に対するほこりが仕事力を左右する

つらい状況の時にこそ、あなたの仕事力が問われる
 

「自分に対するほこり」を持ち続けられるかどうかが、あなたの仕事力を大きく左右します。

仕事というのは、いつも順調な訳ではありません。トラブルがおきたり、つらい状況になったりすることは、日常茶飯事です。そんな時に「なぜ自分だけがこんな大変な目にあわされるんだ」と考えてしまうと、やる気もなくなり、成果も出ず、悪循環になってしまいます。

「自分に対するほこりを持つ」とは、前向きに自分を信じるということです。

「自分だからこそ、この難関を任されている」と前向きにとらえて、自分を信じて頑張るという「マインド・スタンス」が持てるかどうかで、あなたの仕事力は大きくかわってきます。

「待てば海路の日和あり」ということわざがあります。どんなに海が荒れていたとしても、待っていれば航海に適したおだやかな日がやってくる、という意味です。

つらい時でも、自分を信じて頑張ることが出来れば、いつか状況は好転して、乗り越えられるものです。そして修羅場を乗り越えた数だけ、あなたの「仕事力」、そして「信用」は確実にアップしていくのです。

どんな状況でも、「自分に対するほこり」を持ち続けて、頑張って下さい。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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