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オロナミンCのブランドコミュニケーションに拍手! 「元気ハツラツぅ?」に学べ!(2ページ目)

元気ハツラツ!オロナミンC。しかし近年、そのキャッチフレーズを「元気ハツラツぅ?」に転換し、卓越したブランドコミュニケーションを展開しています。

執筆者:桑畑 穣太郎

2.キャップが「元気ハツラツぅ?」
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キャップの文字も変わったオロナミンC


著しいパッケージ変化は、ロングセラーブランドにとって大きなリスクを伴います。リスクを最小化して、最大限の効果をあげるにはどうすればよいか?

今度飲まれるときにでも、オロナミンCのキャップを見てください。なんと記されていますか?そうですね。「元気ハツラツぅ?」です。

購入前の認知シーンだけでなく、使用時の直前まで「元気ハツラツぅ?」と呼びかけるブランドコミュニケーションをリスクを最小化した形で設計できていると思います。素晴らしいアイデアに拍手を送りたいと思います。


3.若年層も含めたキャラクター設定

「オロナミンCは、小さな巨人です。」というイメージが強かった分、女性層や若年層に弱みを見せ始めつつあったのかもしれません。若手のアイドルやモデルなどをCMに起用し「元気ハツラツぅ?」と呼びかける姿は、ブランド力を回帰させたように思えます。

コンビニ前でオロナミンCを立ち飲みするティーンの女性も見かけることも少なくありません。以前のイメージでは、少し気恥ずかしくて手にしなかった層のように思われます。


ガイド桑畑の思うところ


ロングセラーにおけるブランドコミュニケーションは、「間違いを犯してはならない」という前提から始まります。過去に間違いを犯し、自らのブランド価値を喪失した事例がそのことを証明しています。飲料や食品でいえば「味やパッケージを大幅に変えすぎる」ことがブランド喪失につながります。

オロナミンCは、マーケティングの4Pである商品(product)・価格(price)・チャネル(place)・プロモーション(promotion)でいえば、商品・価格・チャネルを大幅に変えることはできません。ですのでプロモーションやコミュニケーションによって、現代にあわせたブランドの「微妙なリ・ポジショニング」(ブランドとしての性格をほんの少しだけ変えること)が要求されました。「元気ハツラツぅ?」は、「ぅ?」の違いだけですが、卓越したブランドコミュニケーションを示す好事例であると思われます。

コミュニケーションの力。おそるべし。
元気ハツラツぅ?に学ぶところ。多いように思われます。

********関連サイト*********
■大塚製薬【オロナミンC】サイト
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