マンション購入術/新築マンション購入の流れ

売買契約書のチェックポイント(2ページ目)

マンションを買う人がだれもが通る関門、それが売買契約です。契約書に印鑑を押すと、基本的にはキャンセルが難しくなりますから、しっかりと内容をチェックして納得してから手続きを進めるようにしましょう。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

契約後にキャンセルした場合の手付金の扱いは?

印鑑イメージ
十分に納得してから契約書に印鑑を押そう
また契約後は原則としてキャンセルしないことが前提ですが、一定期間までは手付金を放棄すれば契約を解除できることになっています。3000万円のマンションで手付金10%とすると、300万円を捨てることになるのです。契約後のキャンセルがいかに高くつくかが分かるでしょう。

ここで一定期間というのは、法律的には「契約の相手方(売主のこと)が履行に着手するまでの間」とされています。「履行に着手」した時点がいつなのかが明確ではなく、トラブルの原因になりがちです。サラリーマンの転勤などやむを得ない事情がある場合は、引き渡しの前まで解約に応じてくれるケースもあるようですが、心配な人は念のため確認しておくといいでしょう。

抵当権の抹消などを確認

引き渡し前の段階では、売り主が銀行から資金を借り入れるために土地に抵当権が設定されていることが多いのですが、引き渡し時点では抹消されることを確認します。さらに、引き渡しが予定より遅れた場合に損害賠償を請求できるかといった点も確認しておきたいところです。

■契約書のチェックポイント
項目 チェックポイント
売買の目的物 専有面積や共用部分の内容、敷地の権利の種類、売買金額など
手付金 手付金や中間金、残代金をいつ、いくらずつ支払うのか
ローン特約 ローン特約が明記されているか
つなぎ融資 公的融資を利用する場合のつなぎ融資が必要かどうか
権利の移転時期 土地に設定されている抵当権が引き渡しまでに抹消されるか
引き渡し日 引き渡しが予定より遅れた場合の対応について
瑕疵担保責任 新築の場合は基本構造部分の10年保証が義務づけられている
アフターサービス 契約書とは別刷の書類が添付されるのが通常
危険負担 引き渡し前に建物が滅失・損傷した場合の対応について
違約金 売り主が宅建業者の場合の違約金は代金の20%以下
買い換え特約 買い換えの場合は特約が明記されているか

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