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マーケティングのコツ:顧客上級編

のっけから、顧客を規模で捉えようとすると、顧客が金太郎飴のようにしか見えなくなってきませんか?そうならないためには?のコラムです。

執筆者:桑畑 穣太郎


●いきなり定量的に顧客を捉えない

「弊社の主要顧客は20代女性なので、総務庁統計局の人口推計によると○○万人いるので、想定市場規模は○○万円である」
 この例は極端であるにしても、金太郎飴のように顧客を捉えるやり方は、20世紀の大量生産時代を引きずった昔話です。
この時代に、いきなり定量的に顧客を捉えることは、愚策に向けて一直線に走り出すことになります。
 
 定量的に顧客を知るとは、平たくいうと、顧客の規模を知ることだと前にお話しました。
 統計データなどを使って、顧客の規模を把握していくのです。
 しかし、統計データは、官公庁系に代表される年代別・世帯構成別の調査データか民間系の特定の人を対象にしたアンケート調査データというのが主だったところになっています。

 「やっぱり公開されているデータではよく分からない。調査会社に依頼するか?」

 ちょっと待ってください!
 
 定性的に顧客の姿を推理した上で、データを読めば、ある程度は定量的に顧客を知ることができるのです。

●定性的に顧客の姿を推理し、定量的に顧客の規模を把握する(タダで)

 前にお話した関連Close upで、定性的に顧客を推理したかと思います。
 そこでは、ある程度顧客の年代や職業、年収、世帯構成、居住エリア、価値観、衣食住の志向性などは推理できているはずです。

 その上で例えば、おすすめサイトの「生活者全般が知りたい」を覗くと、総務庁統計局系のサイトを参照に、想定している顧客の年代・職業・世帯構成別の顧客規模が把握できます。

 また、民間系データでのアンケート調査には、あるテーマに対して「○○%がADSL待望派」といった具合に、調査結果が示されています。想定している顧客にフィットする調査テーマを探し出し、調査結果をもとに顧客規模を推測することもできるのです。

 (簡単な例:弊社の想定顧客のタイプから推測すると、ADSLは機会があれば使いたいと思っているはずだ。調査結果では34%がADSLの待望派となっているから、30代前半のアクティブ層のなかでも、特にこの3分の1がコア・ターゲットであり、残りはサブ・ターゲットであるというように)

●このおすすめサイトの裏テーマ

賢明な読者の方ならお気づきになったと思いますが、このサイトには「○○を知りたい」というカテゴリーがやけに目につきます。

このおすすめサイトの裏テーマは「顧客を知る」ことにあります。

当然、「○○のツボ」というカテゴリーも多く設定しているとおり、各々のマーケティングに関わる戦略のツボも重要です。

でも、その前に「本当にあなたの会社が一番関係すべき顧客について把握されていますか?」

本当に顧客の姿が思い浮かぶぐらいに知っていなければ、顧客に価値を提供し、収益をあげることはできないのです。

そういった問題意識から、定性的・定量的に顧客を知るサイトをこれからも紹介していきます。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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