20年以上の保護期間
法律上の保護を与えられるためには上記3要件がすべて揃っている必要がある。経営や営業活動における情報のうち、社外に秘匿しておくべき顧客情報、仕入情報、人事情報、ファイナンス情報などが該当し、商品開発や製造上のノウハウのうち秘密に管理すべきものもトレードシークレットとなる。工場内での製造方法のアイデアのように、侵害の摘発や立証が困難で公開されることによる不利益が大きいものも、トレードシークレットによる保護が有効といえる。
特許の保護期間は20年であるが、技術の中には20年以上にわたり使われるものも多い。この場合もトレードシークレットによる保護が有効になる。有名なものではコカコーラの原液の成分、ケンタッキーフライドチキンのスパイスの成分、シャネルの香水の調合方法などがある。またラーメンの垂れなどの「秘伝」といわれるものが該当する。
コカコーラ原液成分の秘密管理
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