花粉と川崎病の関係
また、粟屋さんは花粉症と川崎病にも因果関係があると考えている。両疾患とも日本で同時期に発見され、1970年以降の3回の発症ピークを含めた川崎病患者数の年次推移と、花粉飛散の観測データの一致が確認された。川崎病は1967年、日本赤十字病院小児科の川崎富作博士が、”急性熱性皮膚粘膜淋巴腺症候群”として発表したものである。
急に高熱が出て、発疹がみられ、目が充血し、唇が真っ赤になり、頚のリンパ腺が腫れるといった症状であり、4歳以下の乳幼児に多く見られる。今は毎年1000人に1人の発症頻度が見られるそうだ。原因不明で根本的な治療はまだ見つかっていない。
病因解明の突破口を期待
粟屋さんはこの他にも“アレルギー性鼻炎・結膜炎あるいは皮膚アレルギーやアトピー性皮膚炎の予防・治療法”といった内容で特許出願もしている。また、アレルギー性鼻炎・結膜炎だけが、花粉による病気ではないことを広く理解されることが必要で、特に4歳児以下の子供を持つ親は、花粉対策を充分に取られることを促している。
学会へは文献未知の知見の報告とのことであるが、これらの研究が、花粉症対策や川崎病の病因解明と予防に突破口を開いてくれることを期待したいと思う。
<関連リンク集>
花粉症にはアイデアで勝負! http://allabout.co.jp/career/invention/closeup/
アイデアの発想法
http://allabout.co.jp/career/invention/subject/
先願特許検索
http://allabout.co.jp/career/invention