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偶然が大発明を生む!?

時として偶然が大発明を生むことがある。ノーベル賞を得るほどの発明もこの偶然から出ている。これには秘訣があるのではないか?いくつかの偶然発明を紹介しながら、アイデアを得る秘訣を探りたいと思う。

執筆者:木村 勝己

潜在意識の中に隠れている日常の不便、不満に目を向けるとアイデアの種が見つかるといったことが前回の内容であった。

偶然から生まれたアイデア

今回は偶然から生まれたアイデアについて紹介したい。偶然のアイデアなどについて知ったところで、意味がないと思われるかも知れないが、偶然のアイデアを得るためには準備段階がいるのである。これは幸運を呼び込むことと通じるところがありそうだ。

エサキダイオードの発明

時としてこの偶然が大発明を生むことがある。ノーベル賞を得るほどの発明もこの偶然から出ている。例えば江崎玲於奈博士はエサキダイオード(トンネルダイオード)の発明でノーベル物理学賞を受賞している。

これはソニーの研究員時代での偶然の発見によるものであった。トランジスタの量産体制における歩留まりの悪さを解決する為に、半導体結晶の不純物濃度の限界を調べる任務を与えられた時のことである。

測定助手の報告からの閃き

測定助手として女性従業員と東京理科大からの実習生の2名が手伝った。不純物濃度を色々変えて測定を続けていると、通常ありえない特性が現れた。

実習生に報告を受けた江崎氏は最初は間違いかと思ったが、何度でも再現できることを確認して、順方向にもトンネル効果があるのではとの考えに至った。量子力学からは逆方向にのみトンネル効果が現れるのが定説であった時代である。

そしてこの効果を積極的に利用したダイオードを開発した。この成果を多くの物理学会に発表し、後のノーベル賞に輝くのである。

この偶然をアイデアに結び付けるには、目の前の事象に対する素直な心が必要なのかも知れない。常識というベールで覆ってしまわない素直な心が。なぜそのような現象になるのかといった研究者、技術者の素直な探究心が、偶然のヒントをアイデアレベルに具現化してくれるようだ。

(順方向では与える電圧を上げていくと電流が増加し、逆方向では殆ど電流は流れない。しかしトンネル効果では、与える電圧を上げていくとあるところで電流が減る現象がある。この現象は早い速度で得られる為、コンピューターの演算速度を上げるのに効果を発揮した。)

そして島津製作所の田中さんも次ページのように偶然からヒントを得た。
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