布などの絶縁体同士を擦りあわせると静電気は発生する。ものが擦れると、その摩擦力によりマイナス電気が剥がれプラス電気だけの状態、つまり帯電状態となる。
その電圧は数千~数万ボルトに達し、電位差のある物体を引き寄せ、金属など電気の流れ易いものを通して放電する。
例えば帯電状態でドアの金属に触れようと手を近づけると、マイナス電気がドアと手の間で一気に空気中を放電して帯電側に流れ、プラス電気とマイナス電気が中和した平衡状態に戻ろうとするのだ。
あのバチッはこの放電の瞬間であり、約1万ボルトの電圧があるそうだ!手に衝撃が走るのも解る様な気がする。しかし電圧は高いものの人間の体に帯電する程度の電気量では人命に影響するものではない。
この静電気の発生には空気の乾燥と摩擦が影響している。湿度20%以下、気温25℃以下で発生しやすくなるそうだ。冬場は絶好の静電日和といえるわけだ。
服を脱ぐ時のバリバリは、互いの繊維が擦れあうことにより発生した静電気によるものだが、この摩擦は服を脱ぐ時が一番大きく、高い電圧の静電気を発生させる。この脱ぐ時に発生する帯電を剥離帯電という。
この帯電量は服の組み合わせによって大きく異なる。繊維にはプラスに帯電しやすいものと、マイナスに帯電しやすいものがあるからだ。そしてこの帯電量も大きさが異なるのだ。