この実用化には当時のフランス革命の影響が大きかったようだ。ナポレオンのヨーロッパ遠征で活躍し、その勝利はいち早く市民に伝えられたのである。
この腕木通信はフランス全土に設置され、1852年には全長4800kmになり、556の中継地点になり、鉄道機関などの通信に利用された。そしてフランスのみでなく、ヨーロッパ全土、イギリスやアメリカなどに広く普及し、一時代を築いたようだ。
この通信にもいくつかの欠点があった。多くの労力を必要とし、天候の悪い日には見えないので通信不可になることだ。また、暗号化も行われていたようであるが、他の人間に安易に読まれるため解読されやすいといった問題もあった。
そして、19世紀半ばに発明された電信により、急激にその役割を譲ることになった。
現在では色々な種類の情報を、大量に瞬時に伝達できるようになっている。さらに無線の発達は場所を固定せず、いつでもどこでもといった情報交換を可能にしている。
これからの電気通信システム、光通信システムが、私たちの生活を安全で楽しいものに発展させてくれることを期待したい。
<関連サイト>
●情報伝達(付属福岡中学校)
http://www.f-jhs.fukuoka-edu.ac.jp/3-3/index.html
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