■ 顧客の視点
提案営業には、あまりクローズアップされないもう一つの大切な要素がある。それは「顧客の視点」で考えるということ。顧客の視点で考えるということは顧客の満足を最優先するということ。
そのためには、顧客の利益を先に考え、自社の利益は後回しにしなければならない。自社の利益は、顧客の満足の対価として得られるものだということを肝に銘じておこう。
顧客の視点で考えられていない提案は、単なる押し付けの提案だ。商品を売りつけるためだけの押し付けがましい提案では、顧客の心は動かない。提案営業は、形だけ真似ても成果は上がらない。提案営業は「顧客の視点」があってはじめて効果を発揮するのだ。
顧客が自分と同じ専門知識や経験を持っていたらどのように問題を解決するだろうか。あるいは、自分が顧客だったらどのように問題を解決するだろうか。この視点が大切だ。
【提案営業とは…】
1. 顧客が抱える問題を見極めて解決策を提案する
2. 専門家の視点と顧客の視点で提案する
【アドバイス】
顧客に商品やサービスの素晴らしさを説く前に、顧客の話に耳を傾け、顧客の視点で聞くことを覚えよう。提案書の上手な書き方を覚える前に、顧客の立場で問題の解決策を考えることを覚えよう。
■ 提案営業の進め方
では、提案営業の具体的な進め方を見てみることにしよう。提案営業は、顧客へのアプローチから契約に至るまでのプロセスを、5つのステップに分けることができる。
1. 顧客との関係を構築する
情報を提供することで人間関係を構築する。顧客から情報を得るため前準備。
2. 顧客の現状を把握する
顧客へのインタビューなどで情報を収集し、顧客の現状を把握する。
3. 顧客が抱える問題を発見する
専門知識・経験・他社の事例などから、顧客が抱える潜在的な問題を発見する。
4. 顧客が抱える問題を自覚させる
発見した潜在的な問題を顧客に自覚させることによって、新たなニーズを創出する。
5. 問題の解決策を提案する
問題に対する具体的な解決策を提案する。もちろん顧客の満足を最優先した解決策だ。
次回からは、それぞれのステップについて詳しく見ていこう。
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■ 【連載】提案営業実践ガイド |
第1回 提案営業入門の入門 |
第2回 いきなり提案しちゃダメ! |
第3回 顧客が抱える問題はこれだ! |
第4回 理想-現実=ニーズ? |
第5回 問題の解決策を提案する |
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