「ここがオチだ」と示す、もっとも簡単な方法
セントラルクエスチョンについて話すのが長くなってしまいました。もう一つのオーバーアクションについては、もっとシンプルです。オチの部分で大きなリアクションをとりましょうというだけの話。すべらない話は、基本的に自分の体験談をベースに進めていくわけです。当然ながら、そのシーンを目の当たりにしているときの、当事者としての感情があるわけです。それを大げさめに表現することで、そこがオチだと伝えられます。
「えぇ~~!!」とか、
「アホか~~!!」とか。
ここでテンションをあげておくと、そのテンションが聞き手にも伝染して、なんとなくオモロイ空気になりやすいみたいです。ぜひ、DVDを見てみてください。
オチのタイミング以外では
さて、ここまで「聞き手にオチのタイミングを伝える」というテーマを中心に色々と述べてきました。じゃあ、それ以外ではどうかというと、やはりプロの方々ですから様々なノウハウがあるようです。私が感じ取れるところで言えば、「かなり描写はこまかく」というのもひとつのテクかと。物事はえてして、シンプルに表現しすぎると面白みも一緒になくなってしまうようです。
たとえば、『タイタニック』をシンプルに説明すると「船が沈む話」。こう表現すると、全然感動が伝わりません。男はつらいよは「寅さんがマドンナに恋して、恋破れる話」。まぁ、たしかにそうなんですが…。
そこに情景描写・心理描写があるからこそ、伝わるものは多いということですね。オチというのは、基本的に意外性が命。図式にするならば「AなのにB」です。AとBの間のギャップが大きければ大きいほど、意外性が強くなります。
このとき、Aを強調すればするほど、AとBのギャップが大きく感じられます。河本さんが飼い犬との別れを語ったエピソードがありますが、別れにつながるまでの悲しさ・つらさ(A)をリアルに語れば語るほど、その後の犬の行動(B)が面白く感じられるわけです。
次ページでは、大切なまとめです。