午前中を活動的に過ごしたい人にぴったりな東向き
方角はもちろん、季節や窓の大きさによっても日差しの入り方は違う |
日照時間が長く、冬暖かな西向き
東向きとは逆に午後に日が差す西向き。夏の午後は西日が差して暑くなるため、敬遠する人が多いかもしれません。日照時間が長いので、少々遅い時間に洗濯を始めても洗濯物がよく乾くといったメリットがあります。また、一般に暑いといわれる西日も、マンションの場合は上階のバルコニーが庇となるので室内への影響はそれほど大きくないケースもあります。むしろ、冬場はその西日のおかげで夜になっても室内は暖かく感じられ、暖房コストがかからないという声も聞かれます。価格が安い北向き、高層階なら採光も気にならない
さて、最後は北向きです。日差しが入らず、冷たい風が吹き込む寒いイメージがあるせいか、4つの方角の中では最も不人気です。そのため、北向きは他の方角に比べると価格が低めに設定されます。逆に言うと、同じ予算でも広めの物件が買えるケースが多いというわけです。そうはいっても、実際のマンションでも、真北向きという間取りはよほどのことが無い限り作られることはありません。よほどのこととは――? それは格段に眺望が良い場合などです。
タワーマンションなどでは「海が見える」「東京タワーが見える」「都心の夜景が見える」など眺望に付加価値のある物件は、南向きよりも北向きの方が価格が高くなる場合があります。
そもそもタワーマンションをはじめとした高層階の住戸で、周囲に日差しを遮る建物などがなければ、北向きであっても採光が確保できるケースが少なくありません。かえって、北向きは日差しが柔らかいため、家具が焼けないなどのメリットもあります。
「住戸の向き」は妥協できるポイント?
以上のように4つの方角のメリット・デメリットを見てみると、南向きにこだわるのは必ずしも得策とは言えないことがわかります。また、前ページで紹介した調査データによると、購入前は約60%もの人が重視していた住戸の向きも、実際の契約となると約20%の人は「あきらめた項目」と回答しています。■契約した住戸のあきらめ項目
※2007年首都圏新築マンション契約者動向調査(リクルート調べ) |
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