ビジネスマナー/ビジネスマナーの基本知識

上手にNO!断る技術(2ページ目)

仕事上では、残業や担当外の仕事や飲み会、また取引先の人から個人的に食事に誘われたなど、「YES」か「NO」を迫られる機会は結構多いもの。上手に「NO」と言う方法をご紹介します。

美月 あきこ

執筆者:美月 あきこ

ビジネスマナーガイド

最後に、クライアントや取引先などビジネスでのお付き合いのある方から、「個人的な食事」に誘われた場合を見てみましょう。

相手に気をもたせることは厳禁

「やっぱり来なきゃ良かった…」と思いながら、その場にいるのは相手にも失礼。
できるなら「断りたい」。「でもこれからも仕事ではお付き合いをしていかなければならない相手だし、今までの仕事上でのよい関係は保っていきたい」。そんな場合は、「考えておきます」「そのうち」「また、今度」など、YESともNOとも取れる表現で、はぐらかしてしまう人が多いと思います。それでも悪くはありませんが、注意したいことはその気が全くないのに、相手に気をもたせるように振舞うことです。丁寧に、でもきっぱり断るには、「敬語」を使うのがポイントです。丁寧な敬語を使うことで、「私たちは、仕事上のお付き合いですね」というアピールをしつつ、距離を相手に感じさせます。

「お誘いくださり、ありがとうございます。大変残念なのですが」で始め、

  • 今回は辞退させてください。
  • その日はあいにく以前から予定がありまして、ご一緒できないのです。
  •  
など、断ってはいるけれども、丁寧な表現なので失礼な言い方にはならず、一石二鳥です。でも、どうしてもキッパリと断りたい場合は、

  • ビジネスでお世話になっている方とは、プライベートではお付き合いしないことにしているんです。

「2人きりにならない」、「夜は会わない」など、取引先の人とのプライベートなお付き合いは慎重に。
など、時にはウソも方便です。何度も断るのが気まずければ、夜の食事ではなく、平日のランチを提案するのも1つです。お昼休み時間という限られた時間の中でのことですし、さらに他の社員も誘うなど、周囲に誤解を与えない、「夜」「二人きり」というシチュエーションを避けるようにしましょう。ただ、先方があまりにしつこい場合は、上司に相談するのが賢明です。

人は、どうしても「人によく思われたい」という心理が働きますから、つい言いやすい「YES」と言ってしまいがちです。もちろん、自分がそれを受け入れることができて、かつストレスではないのであれば、全く問題はありません。ただなんでも「YES,YES」と引き受けることで、ただの「便利な人」になってしまうのも、避けたいものです。きちんと自分の気持ちを伝えられる、「YES」と「NO」をうまく使い分けられる大人の女性を目指したいですね。

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