キャリアプラン/キャリアアップの方法

戦略コンサルタントに聞くキャリアの積み方(2ページ目)

戦略コンサルタントに聞いた、キャリアアップのヒント。一流の人には“芸風”ある/キャリアも将棋の差し手と考えろ、の2本立てコラム。

執筆者:角田 正隆

コラム/ 一流人の「芸風」

松本坊主』松本人志著 一流人には“芸風”がある
「どんな世界でも一流といわれる人は、独自の“芸風”を持っている」と、あるコンサルタントが教えてくれました。

確かにテレビで「お笑い番組」を見てもそう思います。

やはり“一流”と呼ばれている芸人は、その人らしい雰囲気を醸し出し、どんな番組に出演しても、視聴者を楽しませてくれる。一方、まだその域に達しない若手芸人は、舞台で演じるコントは面白くても、合い間のフリートークはぎこちなかったりします。

コンサルタントの世界も、それと似ているそうです。

コンサルタントが使う「ロジカル・シンキング(論理的思考)」などの手法は、当たり前のテクニックであり、お笑いの世界で言えば「定番コント」のようなもの。ある程度“ツボ”のようなものがあり、そこを抑えれば無難な結論が出せる。これが普通レベル。

しかし、それ以上のレベルを目指そうと思ったら、クライアントの経営者をその気にさせて、提案した戦略を実行させる「説得力」や、あっと驚く奇抜な作戦を思いつく「創造力」などが求められるようになります。その“芸風”にクライアントは魅力を感じ、コンサルタントに付いてくるのであり、「ロジカル・シンキングなどは、コンサルタントであれば誰にもできること」だという。

「普通レベルを突き抜けた人」をお笑いの世界で言えば、ニュースショーの司会まで務める「島田紳助」氏や、番組の構成作家的な活躍をするダウンタウン「松本人志」氏、映画監督などマルチな才能を発揮する「ビートたけし」氏のレベルでしょう。

これら一流人に共通しているのは、一人の芸人としてもコントやギャグで笑いを取れること、つまり“基礎レベル”が平均値以上に達している。その上さらに独自の個性、つまり“応用レベル”でもその才能を発揮しているということです。

守破離

古来、芸の世界には「守破離(しゅはり)」という言葉があります。

この意味は、芸を極める人は、まず、師の教えを忠実に「守」り、完璧にマスターすべし。次に、その教えを「破」り、その教えを超える独自の芸風を編み出す。最後に、師の教えから「離」れ、独自の芸風を極めてゆく、ということ。どんな世界でも一流を目指すのであれば、まずガッチリ基礎を固め、最後は自分らしい芸風を築いてゆくという点は、同じなのだと思います。
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