「丸投げ大家さん」の悲惨なお部屋
クモの巣はありませんか? |
Bさんの主張はこうでした。「空室を埋めるのは不動産会社の仕事だ。大家に負担を求めるべきではない。仲介手数料を得る不動産会社こそが、全ての努力をすべきだ!」。
いま、一瞬、「そりゃそうだよな」、と心によぎった大家さん、いませんか?
思い当たるあなた。あなたの抱えている空室を最近見に行ったことがありますか?たとえば、こんなことは起きてはいないでしょうか?
- 玄関周りは草ボウボウ
- ポストには投げ込みチラシが詰まっている
- ドアを開いても内見者用のスリッパがない
- なのに、床はホコリだらけ
- キッチン周りにはサビ、油汚れ
- 窓辺には虫の死骸が転がっている
- お風呂を開けばやはり虫の死骸、蜘蛛の巣
- 敷地には壊れた自転車と埃のかぶった車のタイヤが数本
このタイヤ誰のですか? え!大家さんの…!?
入居希望者がご夫婦の場合、どんなに旦那さんの通勤に便利でも、こんな部屋では、まず、女性である奥様が首を縦には振りません。なぜなら、住まいの快適さは女性にとって大きな関心事項。ご夫婦の場合、家に居る時間の多くなりがちな奥様が、大抵は部屋選びの決定権を握っています。
こうしたことは、Bさんのような多くの「物件を自主管理し、客付けのみを不動産会社へ依頼している」大家さんに起こりがちです。「よろしくたのむ」と、曖昧に不動産会社へ丸投げしても、彼らの収入は基本、一時的な仲介手数料のみ。物件管理まで請け負うわけでありません。別途、「仲介手数料の他に管理手数料も払っているよ」というのならばいざ知らず、建物の清掃、ましてや美化まで任せたつもりでいると、知らずに大きな間違いを犯すことになるのです。
また、複数の不動産会社を股にかけて客付けを依頼する方法……。入居者がたくさんいた、古き良き時代では通用したのかもしれませんが、いまは信頼できるパートナーを選んで、「君だけだよ」というスタイルの方が、より誠実な扱いを受ける傾向にあります。
空室が埋まらない……。その理由、大家さんであるあなたに無いか、まずは探してみるべきでしょう。