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| ネットへの物件登録は？ |
空室でお悩みの大家さん、空室になるのではと不安いっぱいの大家さん、まずは、次のリストでチェックしてみましょう。一つでも該当すれば、『要注意』です。
【空室問題チェックリスト】
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嘘だった「入居者は決まりました」
ある年の3月、私と長年お付き合いのあるＦさんの賃貸マンションはその年も順調に入居者が集まり、繁忙期を無事に乗り切る目途もついていました。「谷崎さん、いつもアドバイスありがとう。実は私の親戚のＧという者もアパートを経営しているんだが、そっちは苦戦しているらしいよ」。
「そうですか。どんな物件なのですか？」私はその物件の場所や概要、入居者募集を任されている不動産会社の社名を一応、尋ねておきました。
その翌日、インターネットの画面を開き、ある不動産サイトを覗くと、たまたまそこに昨日耳にしたばかりの社名を見つけました。Ｇさんが入居者募集を依頼している不動産会社です。そこで、つい気になった私はＧさんの物件を探してみることに……、ですが見あたらないのです。しかも、そのサイトばかりではありません。他のどのポータルサイトにも、この不動産会社はＧさんの物件を載せていないのです。
不思議に思った私は、知り合いの不動産業者に頼んで電話をかけてもらいました。「○○町のこういう物件、御社で扱っていらっしゃいますよね。まだ空いていますか？」。すると答えは、「ああ、こちらはもう入居者が決まってしまいました」とのこと。報告を受けて、私は「よかった」と一安心しました。
ところが、それから数日が経ってからのことです。Ｆさんからお電話が入った際に、「ご親戚の物件、成約されたようでよかったですね」と、私が切り出すと、「谷崎さん、何を言ってるんですか。たった今、親戚のＧから電話が入って、３月も半ばなのにどうしても埋まらない、とこぼされたところなのに」。「えっ」と私は驚きました。
実は、不動産会社が言っていた「もう入居者は決まった」はまったくの嘘。Ｆさんのご親戚Ｇさんの物件は、一貫して空室のままだったのです。
仲介手数料を取りたいがための悪質な行為
この不動産会社はなぜ嘘をつく必要があったのでしょう？おそらくはどうしても自社で客付けし、仲介手数料を独り占めしたかったのです。そんな状況下、不意に同業者からの問い合わせを受けてしまったこの会社、「おそらく入居希望者がそばにいて申し込みを考えているのでは？ 他社に客付けされてしまうと手数料を独り占めできない……！」と、考えて嘘をついたものと思われます。
似たケースについては、先月の記事、「空室が埋まらない理由 その会社に任せたからです」でもとり上げましたが、本来、入居希望者がたくさんいるはずの繁忙期、大家さんの意に反し、秘かに不動産会社にこの「独り占め」行為をされてしまうと、大家さんはたまったものではありません。多くのお客様の目に留まるべき物件情報はさっぱり流通せず、たまたまその不動産会社の窓口を訪れたごく少数の人にしか知り得ないものとなってしまいます。
早く入居者を決めたい大家さん、物件をよりたくさん見てから決めたい入居希望者、双方にとって不利益な独り占め行為をする不動産会社はもってのほかです。
では、この大事な繁忙期に勝手にこうした独り占め行為をされないよう、大家さんはどのように予防すればよいのでしょうか。
原則は、大家さんの立場に立って親身に入居者探しをしてくれる真面目な会社を選ぶことです。しかし、悪徳な会社は、大家さんが不安を訴えても、「頑張っています！ もう少しです！」などと、調子のよい返事ばかりを返してきたりします。
しかし、実はそこがポイント。「頑張っている」のならば、大家さんは、不動産会社が「具体的にどんな風に頑張っているのか？」をしっかり確認すればいいのです。
次は募集図面は？ ネットは？ チェックで予防！ をご紹介します。
