在来工法は選択自由。システムバスは設定されたタイプから
バスルームプランを検討する際、空間づくりはもちろんですが、浴槽(バスタブ)にこだわる方も多いでしょう。浴槽には、さまざまな大きさやタイプ、形状があり、また、それらの設置方法によっても、使い勝手や空間イメージは大きく変わるものです。多くの方が取り入れるシステムバスでは、商品シリーズによって、選択できる浴槽のタイプや設置方法が設定されています。最近では、さまざまな大きさや形状を揃えた商品も多くみられ、好みに合わせて選ぶことができるでしょう。在来工法(現場施工)のバスルームの場合には、自由にプランニングすることが可能。タイプや設置方法にこだわった空間づくりを実現できます。
ホテルのようなモダンな空間にも適するすっきりとしたデザインが魅力の浴槽。[VR5266S バスタブ] セラトレーディング
肩までつかることができる和洋折衷タイプが主流
単体の浴槽としてのタイプには、和式、洋式、和洋折衷の3つに分けられますが、最も一般的なのが和洋折衷タイプです。浴槽に深さもあるので肩までつかることが可能、広めのサイズを選べば、身体を伸ばすこともできるでしょう。メーカー商品の多くはこのタイプで、デザインや価格など商品バリエーションが豊富に揃っています。和式は、膝を折って入浴するタイプ。高さ(深さ)があるため、またぎ込む時には注意が必要です。洋式は海外の製品などでみられるもので、長く浅いタイプの浴槽。サイズや入浴する人の体格などによっては、身体が浮かんでしまったり、肩までつかれず寒く感じることも。立ち上がりやすくするため、手すりや滑り止めなどの設置が必要でしょう。
設置方法には、据え置き型、埋め込み型、半埋め込み型がある
浴槽の設置方法には、据え置き型、埋め込み型、半埋め込み型が考えられます。多くみられるプランは、半埋め込み型でしょう。ゆったりとした空間のポイントとなるような浴槽を設置。 [DV700010 バスタブ] セラトレーディング
床面に浴槽を据え置く方法。最近では、個性的な空間を実現するために、浴槽をオブジェのように設置したり、旅館のような木製浴槽を据え置くプランなどもみられます。リフォームの際に、浴槽の交換が簡単にできるのもメリットのひとつでしょう。
■埋め込み型
床面と同じ高さまで浴槽を埋め込む方法。空間に広がりを持たせることができますが、洗い場スペースと埋め込んだ浴槽が近いと、石鹸の泡や汚れた湯水などが浴槽に入ってしまうことも。また、埋め込まれた浴槽の底と洗い場の床の段差があるので、小さなお子さんや高齢の方がいらっしゃるご家庭では安全のための配慮が必要です。
■半埋め込み型
浴槽の高さ1/3くらいを床に埋め込み、床面から30~40センチ程度を立ち上げて設置するタイプ。立ち上がり部分は、エプロン(浴槽の外側の部分)やタイル仕上げなどとなります。据え置きに比べ、浴槽の立ち上がりが低いので、出入りがしやすいこと、バスルームが広く感じることなどがメリットでしょう。
システムバスは「和洋折衷タイプ」の「半埋め込み型」
一般的なシステムバスでは、「和洋折衷タイプ」の浴槽を「半埋め込み型」にするプランが主流。最近では、形状や素材、機能など、浴槽のバリエーションを揃えた商品も多くみられます。選ぶ浴槽によって使い勝手や空間のイメージも異なるので、システムバスを選ぶ際には、どのような浴槽を組み込むことができるのか、事前に確認することが大切です。親子での入浴、半身浴などに適した形状のバスタブも
バスルームが身体を清潔にする場所だけでなく、癒しの空間であったり、子どもとのコミュニケーションを深める場となっていることなどから、より心地よさを追求した形状の浴槽が増えてきています。ゆるやかなカーブを持つ温かみのあるバスルーム。[システムバスルーム サザナ] TOTO
安全面にも配慮された商品も多くみられ、滑り止めの表面加工や使いやすいグリップを設けたものも。半身浴ができるようなステップ付きの浴槽であれば、貯めるお湯が少なくてすむので、節水効果を期待できるでしょう。
浴槽の形状は、家族構成や入浴スタイルに合わせて検討を
空間を引き締めるような色合いが落ち着いた時間を生み出す。[アライズ] LIXIL
メーカーからは、さまざまな浴槽が提案されていますが、商品によって設置方法が限られる場合もあります。どんなバスルームにしたいのか、早めに設計担当者に伝え、適した浴槽のタイプや形状、設置方法を検討すること。また、単体の浴槽もしくはシステムバス商品のどちらを選ぶにしても、ショールームで実物の確認することが基本です。展示されている浴槽に実際に入ってみて、設置方法による使い勝手の善し悪し、サイズや形状を体感してみることをおすすめします。
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