使い勝手のいい収納計画で快適なトイレ空間を
レストルームに必要な器具をパッケージした商品。便器後ろのキャビネットはトイレットペーパー12個収納可能、掃除用具もすっきりと収まる。手洗器の下にも収納スペースを確保。[レストパルF] TOTO
中でも、収納スペースに関しては、十分に検討することもなく、暮らし始めてからラックや棚を購入する、というケースも多くみられます。しかし、限られた空間だからこそ、事前にプランニングしておくことで、すっきりとしたトイレ空間となるものです。
設備機器メーカーからは、さまざまなタイプの収納キャビネットが揃い、便器などと合わせてコーディネートすることが可能。上手に取り入れることで、使いやすく快適で、わが家ならではのトイレ空間が実現できるでしょう。
Point1 何を、どのくらい収納したいのか、リストアップする
トイレットペーパーやおむつパックなども入る本体キャビネット、ペーパーホルダー下にもたっぷりとしたスペースを確保。すっきりとした空間にゆとりも感じる。[アラウーノカウンター] パナソニック エコソリューションズ
トイレの収納に限りませんが、基本は「何を、どのくらい収納するのか」を明確にすること。トイレ収納であれば、トイレットペーパーやタオル、掃除用品など、どのくらいの量を収納したいのか、そのためにはどのくらいのスペースが必要か、現在のトイレの使い方、収納するアイテムをもとに考えることが大切です。
Point2 トイレだけでなく家全体の収納プランと同時に検討する
便器後ろには、トイレットペーパー12個、掃除用具などを収納可能。手洗いキャビネット部分にも収納を確保。[トイレ手洗い収納 アラウーノカウンター] パナソニック エコソリューションズ
しかし、ある程度の容量のものを収納しておきたい場合は、トイレ空間に収納したいもの、洗面室など他の水まわりに収納するものなど、住まい全体の収納プランと同時に検討しておくこと。また、1階と2階にトイレのあるプランも多くみられますが、それぞれの使い方に適した収納方法を考えるようにしたいものです。
Point3 広さに適した収納を。キャビネット商品を上手に利用しても
収納スペースは、トイレ空間の広さに合わせてプランニングすることが基本。ある程度余裕があるのであれば、便座と並行に手洗器を設けたカウンターを設置し、その下を収納スペースとすれば、かなりの量を収納することができるでしょう。メーカーの商品でも、洗面化粧台のように扉材やカウンター素材、手洗器や手すりなど、好みのパーツを選ぶことができるタイプが多くみられ、空間に合わせて取り入れることが可能です。狭い空間しか取れないのであれば、コーナーなど便器と干渉しあわない位置に設けるか、壁の厚みを利用して収納スペースを確保する方法も。手洗器と組み合わされた壁埋め込みタイプの収納ユニットを用いたり、造作工事でスペースを確保してもいいでしょう。また、ペーパーやタオルなど、重量のないものは、天井までの棚や吊戸棚など、空間を立体的に活用することも考えられます。
便器後ろのキャビネットには、掃除用具などが収納可能。上部の空間を利用し手キャビネットを設置。標準間口(750~950mm)に納まり、トイレットペーパーを袋ごと収納できるスペースを確保。[アッパーキャビネット] LIXIL
Point4 動きやすさ、使い勝手を考慮したプランを考える
注意したいのは、トイレの中での動線や動作、使い勝手。収納量を確保するために、やみくもにスペースを確保しては、窮屈な空間になってしまうこともあるので、ドアの開閉や便器へ立ち座りの動作、掃除の際の動きやすさなどを考慮しておくことが大切です。特に、収納扉の開閉は使いやすさに大きく関わります。開き戸や引き出しタイプだけでなく、開閉スペースを取らない引戸タイプであれば、狭い空間でも使いやすいでしょう。また、収納プランによっては、出入口扉(ドア)の開閉と干渉してしまう場合も。空間を有効活用するために、出入口扉を外開きや引戸とする方法も考えられます。空間全体での動きを確認しながらプランニングすることが重要です。
Point5 手洗器やペーパーホルダーと組み合わせるタイプを選んでも
キャビネットの組合せで収納量は自由自在。トイレ空間のスペースに合わせてプランニングが可能。壁面にミドルキャビネットを設けて空間を有効利用しても。 [INAX キャパシア ベースキャビネットタイプ カウンター奥行160・ベッセル型(角形手洗器)] LIXIL
さまざまなサイズのキャビネット、壁面やコーナーに設置できるタイプ、吊戸棚などのオプションも揃い、空間を有効活用できるでしょう。
Point6 居室のような空間がトレンド。デザイン性も意識して
床から浮かすことで空間に広がりを感じさせる収納キャビネット。手洗器下は使いやすい小分けの引出し式。便器横は狭い空間でも使いやすいスライド式扉で、座ったまま取りだしたいトイレットペーパーなどを収納可能。[レストルームドレッサー フローティングデザインシリーズ] TOTO
また、床から浮かして設置することで、空間の広がりを生み出すようなデザイン提案もみられ、ホテルのような空間づくりも可能。メーカーによっては、床材や出入り口の扉材などとコーディネート可能なタイプ、家具のようなキャビネットに手洗器を設置し、収納を確保したものなど、インテリア性を高めた商品もみられるようになりました。
Point7 ショールームで商品確認。空間展示で使い勝手をチェックする
商品を選ぶ際には、必ずショールームで確認することが基本。便器や便座、手洗器などを選ぶ際に、収納についても同時に検討するようにしましょう。最近では、商品単体の展示だけでなく、いくつかの異なる広さのトイレ空間に機器などをコーディネートした展示も増えているので、スペースを確認しつつ、収納量や使い勝手などの確認を。扉部分の開閉のしやすさ、お手入れのしやすさなどもチェックしておきたいポイントです。
【関連記事】
- トイレの種類と特徴&商品最新傾向
- トイレ手洗器の種類と特徴・選び方のポイント
- タオル掛け、紙巻器etc.トイレアクセサリーの選び方
- 省エネ性、快適性もアップ!温水洗浄便座の種類と特徴
- トイレの価格はココで変わる
- トイレの床材には何を選ぶ?主な素材の種類と特徴
- サニタリー(浴室・洗面室・トイレ)プランの考え方
- トイレや洗面室に設置する換気扇の種類と特徴
- 満足いくトイレを選ぶためのショールーム活用法
- 小さな家での暮らしのエッセイ~トイレはふたつ必要か?~