マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

1LDK・2LDK・3LDKの「使いやすい間取りと広さ」実例編(4ページ目)

1LDK・2LDK・3LDKの3つのマンションの間取り実例を挙げ、それぞれの特長とその間取りが向くファミリーを検証していきます。そして家族構成別に必要な住戸の広さはどのくらいか見ていきましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

必要な住戸面積はどのくらい?

ところで自分にとって適切な「住居面積」をご存じですか。その目安となるものに、国土交通省が公表している「居住面積水準」があります。「都心部のマンション」と「郊外の戸建て住宅」とでは異なり、都心部のマンションの方がすこし小さくなります。下記の表で赤線で囲んである部分が該当します。

都市居住型誘導居住水準。都市部におけるマンションの面積基準を示す(国土交通省)。

都市居住型誘導居住水準(国土交通省)。

 

この基準値を見て「思ったより広いな」と感じた人もいるかもしれません。ここあげた数値は、「このくらいの住まいであれば将来的にも良いだろう」と国が目標とした広さです。ですので、これから購入される場合はぜひこの数値(面積)を目標にしていただければと思います。

理想の広さと現実と

以前、定年退職を間近に控え、リタイア後の住まいとして戸建て住宅からマンションに住み替えをご希望の女性から「どのくらいの広さの住戸を選べばよいか」という質問を受けたことがあります。たまにお子さんが泊まりに来るものの基本的に一人暮らしで、1LDKか2LDKで迷っていらっしゃいました。

個々の事情によりますが、都心での一人暮らしの基本は「コンパクト」。無駄に広いと光熱費が余分にかかり、掃除も大変だからです。目安として40~50m2としてはいかがでしょうか、とお答えしました。しかし結果として「荷物が多い」ことから2LDKを選ばれたようです。戸建て住宅からマンションへの住みかえの場合は、それまで持っていた荷物の整理をどうするかが大きな課題となります。

 

将来に思いを馳せて間取りを選ぶ

将来の変化も視野に入れて間取りを選びたい

将来の変化も視野に入れて間取りを選びたい

ファミリーにとって必要な住まいの広さや間取りは、住む場所、戸建てかマンションか、家族構成やライフスタイルによっても異なります。またシングルから結婚、出産、子育て期を経て子どもが社会人となって巣立つまでと、ライフサイクルは10年単位くらいで変化が訪れます。

その変化のたびに引っ越しをするのはたいへんです。時の流れとともに訪れる変化に対応でき、高齢になっても住まい続けることができるかどうかも視野に入れて、ご家族にあった間取りを選んでいただきたいと思います。

 

【関連サイト】
住友不動産
住友不動産の住まい

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