安易な!?投資の発想

地価とともに上昇傾向にある不動産投資熱
基準地価が発表され、都市圏における地価の上昇がますます鮮明になってきた。ミニバブルともいわれ始めた昨今の過熱ぶり。その火付け役と噂される不動産ファンドにならって「貸せるマンション」を選択基準に自宅用不動産を探す人が増え始めている。

そもそも大家として不動産経営を営む場合、重要になってくるのは利回りや融資付けなどであるが、それ以上に投資に適した物件が見つかるかどうかが成功の鍵を握るといっても良い。

商業ビル、アパート、戸建て、マンション……。様々な種類の不動産がある中で、分譲マンションは投資先として果たして有望なのだろうか。

そこを曖昧なまま「貸すことも可能なマンション」を住まいとして選ぶのではなく、向き不向きの理由を明確に検証してみよう。

リスクを整理する

高級賃貸マンションが急速に増えたためか、分譲物件の賃料相場に影響が出ている様子!?
家賃収入を目的とした不動産投資を考える上で、まず第一に気をつけたいことはそのリスクの大きさだ。

賃料相場の下落、借家人の家賃滞納、予想外の修繕コストなどリスク要因はいくつか存在する。

しかし、それらにも増して考慮しておくべきことがある。それは、賃借人が退去してから新たな借り手が入居するまでの「空室のリスク」に他ならない。

当然のように、未来永劫借り続けてくれる人などいないわけで、通常は商業施設よりもファミリーマンション、ファミリーマンションより単身向けマンションが賃貸サイクルが短いともいわれている。

空室リスクが低い物件は?

退出があっても借り手が途切れずに回転すれば、礼金などの臨時収入が多いと思われがちだが、実際そう都合良くはいかない。

大家にとっては毎月決まった期日にきちんと家賃を納め、長く契約を継続してくれる借家人が何より有難いのである。

つまり、不動産投資においては「いかに空室率を下げられるか」が最も肝心だと言っても良い。

仮に1億円を投資して、1世帯退去してしまえば空室率が100%になる分譲マンションを1戸所有する場合と、数戸まとまったアパートを1棟所有するのではどちらが安定経営できるか、答えは明白である(仮に5戸のアパートであれば、1世帯退去しても空室率は20%で済む)。

次に、高級賃貸市場の変化と区分所有ならではのデメリットを考えてみよう。次ページ