高級マンション/高級マンショントレンド

早くもマンション価格に値下がりの兆し?(2ページ目)

不動産経済研究所発表の「首都圏マンション市場動向」によれば7月の初月契約率は74.1%、前年同月よりも5.9ポイントダウンした。マンションの売れ行きは鈍ってきたのだろうか?

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

バブル期以来の高値

六本木ヒルズは仲介広告の表記で坪単価1000万円を超えたことも……
次に価格動向を見てみよう。7月の地域別平均価格では、東京都区部が7109万円となっている。7000万を超えるのは92年11月、じつにバブル当時以来の記録だそう。

1平米当たりの単価に置き換えれば100.6万円(坪換算にして@332.6万円)で昨年に比べ21.1%もの大幅アップとなった。こと不動産においてはインフレが急速に進行済みと言って間違いない。

新築マンションのデータで気をつけなければいけないことは、その時々で物件の特徴が異なることだ。駅前立地やタワーマンションが多ければ必然と平均値が押し上がる。とはいえ、2割以上もの上昇はさすがに“急騰”といわざるを得ないだろう。

さて、このまま上昇傾向は続くのか。一部では逆の現象も起きはじめている様だ!?へ。

変動の早い中古市場

数10戸からときには100戸単位で完売を目指す新築とは異なり、中古マンションは買い手が一人でもいれば売買が成立し、それが事例となって残ることになる。

よってインフレ時には極端に相場が上がる、乱高状態が起こり得る。昨年から今年、おもに都心における中古マンションの現象がその顕著な例である。なかには坪単価にして700万円~1000万円に近い価格の売り出し広告が目を引いた。バブル期並み、あるいはそれ以上の値付けといえる。

では、その価格で買い手が集まっているかというとそれほど単純ではないようだ。
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