高級マンション/高級マンション選び

本当に暮らしやすい間取りのヒント

いくら専有面積の数字が大きくても、間取りが悪ければ思ったより狭く使いづらい暮らしを強いられる。住みやすい家選びは「間取り選び」と言い換えても良い。そのヒントを探ってみた。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

立地と予算だけに意識が集中してないか!?

暗くなりがちな中住戸の玄関も発想の転換でこんな開放的な空間に…
家を選ぶとき、「まずは予算ありき」とばかりに、買える場所、買える広さ、頭金の捻出などに関心がついつい片寄ってしまいがち。

だがいくら便利な立地を手に入れようと、暮らしにくい間取りではマイホームを手にした喜びよりも、後悔の念が上回るのは時間の問題だろう。

また分譲マンションでは専有面積の数字だけで間取りのタイプを絞り込むのは禁物だ。いくら面積が大きくても無駄で使いにくいスペースなら、その部分は無きに等しいからである。

かたや昨今の住宅性能の向上も頭に入れておきたい。最新設備を備えたマンションだからこそ吟味したい究極の間取りとは何か!? そのヒントを探ってみよう。

子供の成長と間取りの関係は切っても切り離せない

昨年は「頭の良くなる間取りプラン」が話題になった。個室思考が当たり前だと思っていたが、小学生以下の子供は自室よりリビングダイニング近辺で勉強するほうが、親が教えやすいし、逆に集中できるという。

そもそも子供が生まれると、ある程度の期間は母親が添い寝をする家庭が大半。二人いれば小さい頃は同部屋で、大きくなってくれば区切りたいと言い始める。ということは、およそどの家でも5~10年経つごとに数度プラン変更を迫られることになる。

とはいえ、大がかりなリフォームが必要かと思えばそれほどでもない。少しの不便さを我慢して中古半端にズルズルと……これが現実のパターンではないだろうか。
キッチンとリビングの関係は家族のコミュニケーションが最も図れる大切な空間となる

次のページでは性能の向上から理想の間取りを考えよう。
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