高級マンション/高級マンション選び

タワーマンション低層階、じつはお買い得!?

分譲マンションは最上階から順位割安になっているが、個人の価値観が皆同じだとは限らない。自分にとって心地よい条件は? デベロッパーの値付けを自分の価格メリットに置き換える、そんな発想の転換を。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

低層階はなぜ低価格なのか!?

特別仕様のプレミアム住戸を除けば、どの階もかかる原価は同等
分譲マンションの価格表を見ると、当然のように低層階が割安になっている。逆に上層階や角住戸、バルコニー付きの住戸などは割高に設定。眺望、開放感、日当たりなど条件の良いところから順番に値付けされていることがわかるだろう。

ところで、マンションの低層階はなぜ割安なのだろう? たしかに向かい(あるいは隣)の建物との距離が近ければ、常にプライバシーに気を配っていなければならない。日当たりの心配もある。現況はなくとも将来何が建つか、気になるのが低層階の悩みといえそうだ。

しかしながら、低層階ならではの利点も見逃してはいけない。まず第一に、安い。同じ設備、仕様でありながら(仕様を分けている物件は除くが)、おそらくほとんどの分譲マンションにおいて低層階の単価は全体平均値より割安になっているはずだ。

誰も教えてくれない低層生活の魅力

タワーマンションであれば、足元も窮屈ではない。配置、隣接状況をよく視察しよう
また大型マンションなどでは、建物周辺に植栽を施している場合が多いが、その自然を身近に感じることができるのも低層の大きなメリットではないだろうか。季節ごとに表情を変えていく木々、そよ風にこすれる葉っぱの音、集まる小鳥達のさえずり……と、四季を五感で堪能できるのは低層ならではの愉しみといえよう。

さらにトラブル時の機動性も低層が有利。EVを待たずとも階段の利便が良いからだ。このようにあらためて低層ならではのメリットを見直してみると、上層か下層かどの選択が良いのか、今以上にもっと個人差があってもよさそうなものである。

もし「ひょっとして自分は低層派かも」という方はおトクな買い方に徹しよう。先に挙げたデメリットも、タワーマンションであれば、隣接建物との距離を十分に取っているケースも多く、プライバシーの問題もさしてネックにならない物件もあるはず。工事中であれば敷地配置図、現地視察を入念にチェックすれば思わぬ掘り出し住戸を手に入れることができるかもしれない。

もっとある!? デメリットを価格メリットに転換する発想。次ページへ。
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