住宅ローン申込み・借入れに伴う諸費用
住宅ローンを利用して住宅を購入するときには、その金利だけでなく、申込みや借入れに伴う諸費用なども勘案して総合的に検討することが欠かせません。□ 住宅ローン保証料
住宅ローンを借りる際には保証会社の利用を求められるケースが多く、かなり多額の保証料が必要になることもあります。
ただし、別途に現金で保証料を支払う場合(一括前払い、または一部前払い)、保証料分が差し引かれて融資が実行される場合、返済金利に上乗せされる場合などがありますから、事前によく確認しなければなりません。
また、融資申込みに対する審査の結果次第(申込者の内容、または物件の状況)では、通常の2倍近い保証料の前払いを請求されるケースもあるようですから十分な注意が必要です。なお、フラット35を利用する場合には保証料が不要となっています。
※ 参照 ≪目先の住宅ローン金利に惑わされてはいけない≫
□ 事務手数料/融資手数料
たいていは保証会社に対する事務手数料、または金融機関に対する融資手数料などが必要となります。30,000円(別途消費税)程度のことが多いものの、金融機関によっては借入れ金額に対する一定割合となっているため、数十万円の手数料を求められる場合もあります。
□ 提携ローンあっせん手数料
新築物件を購入するとき、売主(または販売代理業者)と直接に契約を締結すれば媒介手数料は不要ですが、その代わりに提携ローンの申込みにあたって5万円~10万円程度の「あっせん手数料」を請求されるケースが多いようです。
□ 住宅ローン申込み代行手数料
中古物件などの仲介にあたり、その手数料とは別に「住宅ローン申込み代行手数料」として3万円~10万円程度の一定金額を請求する宅地建物取引業者も一部にあるようです。
※ 参照 ≪不動産会社へ支払う仲介手数料の基礎知識≫
□ 適合証明書交付手数料/物件検査手数料
フラット35を申込む際には、一定の検査機関などによる適合証明書が必要となります。新築一戸建て住宅の場合の手数料(検査費用を含む)は4万円~8万円程度のことが多いのですが、依頼先の検査機関によって異なるほか、住宅性能評価を受けているかどうかによっても異なりますから注意しなければなりません。
さらに新築か中古か、建築確認や住宅性能評価を受けた検査機関や評価機関と適合証明書の依頼先検査機関が同じかどうか、マンションの場合にはその規模などによっても金額が異なる場合があります。
□ 団体信用生命保険料(特約料)
住宅ローン用の団体信用生命保険で、いわゆる「団信」です。民間金融機関では団信加入が条件となっている場合がほとんどです。一部の融資では加入義務がないものもありますが、万一のことを考えればなるべく契約しておくほうがよいでしょう。
□ 特約火災保険料/地震保険料
火災保険(住宅火災保険、住宅総合保険、長期総合保険、団地保険など)はほとんど強制加入ですが、地震保険は任意加入となっています。補償内容や補償期間をどう選択するかによって金額が異なってきます。
□ 住宅ローン返済支援保険料
住宅ローンの返済が困難と認められる一定の事情が生じたときにカバーしてくれる、任意加入の保険です。
□ 繰上返済手数料/金利切換手数料
住宅ローンを借りるときに必要な諸費用ではありませんが、将来こまめに繰上返済などを行なうつもりなら忘れずにチェックしておきましょう。回数が増えると意外に大きな金額となる場合もあります。
□ 課税証明書/納税証明書(その1、その2)取得費用
住宅ローンを申込むときに金融機関へ提出します。原則として給与所得者は課税証明書、自営業者は納税証明書(その1、その2)を用意しますが、必要な年度数などをあらかじめ宅地建物取引業者もしくは金融機関の担当者に確認しておくようにします。
□ つなぎ融資金利
住宅ローンの融資実行前に購入代金や建築代金の支払いが必要なとき、住宅の買換えで売却代金の受領前に購入代金の支払いが必要なときなどには、つなぎ融資を利用せざるを得ないこともあります。
たいていは通常の住宅ローンよりも金利が高いため、つなぎ期間が長いと金利負担もそれなりに大きくなるでしょう。
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