世界遺産/インドの世界遺産

エローラ石窟群/インド(4ページ目)

聖山カイラスに住むシヴァ神を祀るため、100年の期間とインド工芸の粋を集めて造られたカイラーサナータ寺院。今回はこの世界でもっとも美しい石窟寺院で有名なインドの世界遺産「エローラ石窟群」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

エローラ石窟群への道

3階建ての第11窟、ドー・タル窟。かつては僧院として機能していた ©牧哲雄

3階建ての第11窟、ドー・タル窟。かつては僧院として機能していた ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
第10窟、ヴィシュヴァカルマ窟の神像 ©牧哲雄

第10窟、ヴィシュヴァカルマ窟の神像 ©牧哲雄

観光の拠点は、エローラからバスで1時間半ほどの場所にあるアウランガーバードか、同じく1時間ほどのジャルガオン。アウランガーバードは空港もある大都市なので、こちらに入るのが一般的。

アウランガーバードへはムンバイ(ボンベイ)から飛行機で40分ほどで、バスや電車も多数あって10時間ほど。デリーから入る場合、アウランガーバードへ飛行機で飛ぶのが便利だが、電車で行く場合はジャルガオンで下車する(所要時間は20時間前後、アグラからは約16時間)。

 

格安航空券はデリーもムンバイも7万円前後、ツアーは5日間10万円前後から。デリーやアグラといった北部の都市も巡る10泊以上、20~30万円の大規模なツアーも多い。インドの国内線は日本でもチケットの予約ができるので、ムンバイかアウランガーバードまでエア・チケットを購入して、エローラ行き現地ツアーに申し込むのもいいだろう。旅行代理店で相談してみよう。

■周辺の世界遺産
第32窟、チョーター・カイラーサの象の彫刻 ©牧哲雄

第32窟、チョーター・カイラーサの象の彫刻 ©牧哲雄

アウランガーバードやジャルガオンを拠点とする世界遺産には「アジャンター石窟群」があり、ムンバイを拠点とする世界遺産に「エレファンタ石窟群」と「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)」がある。宗教建築物が好きな人は、インド三大石窟群をめぐる旅も楽しいだろう。

また、ツアーでデリーとアグラ、ムンバイを回れば、10近い世界遺産を訪ねることができる。デリーにある世界遺産は「デリーのフマユーン廟」「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」「レッド・フォートの建造物群」で、アグラには「タージマハル」「アグラ城塞」、さらにアグラから約40kmの位置には「ファテープル・シークリー」と「ケオラデオ国立公園」がある。

 

エローラ石窟群のベストシーズン

雨季は6~9月。夏は4~6月で平均最高気温は40度に達する。冬は11~2月だが、平均最低気温は10度ほどで、冬というほど寒くはならない。

比較的すごしやすい冬がベストシーズンということになるだろう。

世界遺産基本データ&リンク

ヒンドゥー神話を描いたカイラーサナータ寺院のレリーフ。壁画や彫刻はそれ自体が教典となっている ©牧哲雄

ヒンドゥー神話を描いたカイラーサナータ寺院のレリーフ。壁画や彫刻はそれ自体が教典となっている ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
登録名称:エローラ石窟群
Ellora Caves
国名:インド
登録年と登録基準:1983年、文化遺産(i)(iii)(vi)

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