祇園の水
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「祇園末友」の井戸水は、何とも優しく柔らかな飲み心地。 |
ご主人曰く、料理の決め手は何と言っても「水」。料理の技量がいくら優れていても、水が悪ければ目指す最上の味には届きません。そのため、この敷地の40メートル地下まで井戸を掘り、執念で汲み上げられたこだわりの「八坂の水」が、全ての料理に通奏低音のように使われているのです。
それでは、夜20,000円のコースから御紹介していきましょう。
・橙酢の葛湯
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絶妙なとろみ加減と温度。 |
まずは、葛湯でまったりと開演。橙酢の円やかな甘味、酸味が何とも心地良く胃袋を活発化させます。
・「先附」と「にごり酒」
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季節感のある演出。 |
3月のコースは雛祭りをイメージした「雪洞(ぼんぼり)」型の先附が登場! 実はこの「雪洞」には、発光ダイオードを使用した科学的な仕掛けが施してあり、ロマンティックな演出から始まるのです。どういう仕掛けになっているかは、ネタバレになりますので伏せさせていただきますが(訪問した方のみのお楽しみ)、こういった演出は女性なら間違いなく喜ばれるでしょうね。
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金色の貝殻が華やかです。 |
そして、蓋(雪洞部分)を開けると、燭台に「しじみ」「うすいえんどう」「土筆」を使った「雛鮨」と、「赤貝とミル貝の辛子味噌和え」、そして「甘エビの塩辛」が金色の貝殻(蛤)に乗って姿を現すわけです。桃の花はもちろんのこと、春らしく「土筆」が使われており、何とも京都らしい季節感を引き立てますね。
また、雛祭には欠かせない「白酒」も辛口に仕立てられていて、料理にもピッタリ。